客室乗務員(CA)になるため・なった後に本当に必要な英語力とは

客室乗務員(CA)を目指すうえで、多くの方が最初に不安に感じるのが「自分の英語力で本当に通用するのか」という点ではないでしょうか。CAには高い英語力が必要だと聞く一方で、実際にどのレベルの英語が、どの場面で求められるのかは分かりにくいものです。

本記事では、採用試験や機内業務、トラブル対応といった具体的な場面ごとに、客室乗務員に本当に必要な英語力を整理して解説します。

また、英語に強い苦手意識を持ちながらも、CAへの道を乗り越えた実例を通して、「英語ができない状態からでも現実的に目指せる理由」についてもお伝えします。

ぜひ最後までご覧ください。 

1. 英語が苦手な人ほどCAに向いている理由

英語が苦手な人ほど、実は客室乗務員(CA)に向いています。
これは、これまで何十人ものCAさんに英語レッスンをしてきて、私が強く感じてきたことです。

英語が得意ではなかったCAさんほど、「伝わらない怖さ」や「分からないときの焦り」を自分自身で経験しています。だからこそ、乗客の小さな不安や困り顔にいち早く気づき、先回りした対応ができるのです。

実際、機内の乗客の多くは英語を母語としません。CAに求められるのは、流暢さよりも、ゆっくり・分かりやすく・相手に寄り添って伝える力。ペラペラ話せても、通じなければ意味がありません。

以前、ある卒業生からこんな話を聞きました。機内に英語ネイティブのクルーがいるにもかかわらず、あえてその卒業生を指名して声をかけてきたお客様がいたそうです。

「英語は得意ではない」と感じていた彼女に対し、お客様はこう言いました。
「あなたなら、きっと寄り添ってくれると思ったから」

英語力だけでなく、人としての姿勢や向き合い方が評価される。こうした実体験を、私はこれまで何度も耳にしてきました。

ここを大前提として、次にお話ししたいのが、
「では実際、CAにはどれくらいの英語力が必要なのか?」という点です。

2. 英語力が必要な場面(面接・トラブル対応)

客室乗務員(CA)に求められる英語力は、「常に高いレベルの英語を話し続ける力」ではありません。実際に必要とされるのは、英語を使う特定の場面で、求められるレベルの英語を正しく使えることです。

ここでは、CAの業務の中でも英語力が問われやすい代表的な場面について、「どの場面で」「どれくらいの英語力が必要か」を整理します。

2-1. 採用試験(面接)で求められる英語力|航空会社タイプ別

採用試験(面接)で求められる英語力は、航空会社のタイプによって異なります。まずは、以下の表で全体像を確認してください。

区分TOEIC 目安求められる水準特徴
日系650–700安全アナウンスが英語と日本語でできる日本語でのきめ細かな接客+英語アナウンス
アジア外資650–750英語でサービスを提供できる+第二言語があると有利サービス細部まで英語で説明+英語に加え、第二言語(中国語・日本語など)が話せると優遇される
中東外資780–850 相当英語での即戦力コミュニケーション多国籍クルー環境・ハイエンド顧客対応

 (採用区分別:日系 / 外資・中東 / 外資・アジア) 

どの航空会社でも共通して重視されるのは、英語の流暢さではなく、「質問を正しく理解し、簡潔に答えられるかどうか」です。完璧な文法やネイティブのような表現は求められておらず、伝わる英語で自分の考えを整理して話せる力が評価されます。

2-2. 機内サービス対応で必要な英語力

機内サービス対応では、使用する英語表現や対応の流れがある程度決まっています。そのため、自由に話し続ける高い英語力は必要ありません。以下は、サービスレベル別に見た、機内サービス対応で必要とされる英語力の目安です。

No.サービスレベル必要な英語力レベル目安具体的な対応シーンとフレーズ例
1エコノミークラス対応(Economy Class)CEFR:A2TOEIC:〜500英検:準2級シンプルで迅速なサービス英語。大人数対応力が求められる。例)“Would you like some water or juice?”
2プレミアムエコノミー対応(Premium Economy)CEFR:A2〜B1TOEIC:550〜650英検:準2級〜2級標準より一歩丁寧な提案型表現。例)“Would you like to try our special wine selection today?”
3ビジネスクラス対応(Business Class)CEFR:B1TOEIC:650〜750英検:2級プロフェッショナルな食事・ワイン説明、高度なカスタマイズ対応。例)“Our chef recommends the grilled salmon paired with a Sauvignon Blanc.”
4ファーストクラス・VIP対応(First Class / VIP)CEFR:B1〜B2TOEIC:750以上英検:準1級目安フォーマルかつパーソナライズされた英語での対話力。例)“Is there anything I can arrange to make your flight more comfortable?”

この表から分かる通り、機内サービスの中心となる英語力はCEFR A2〜B1レベルです。重要なのは、短い表現を落ち着いて相手に伝えることであり、英語力の高さよりも「正確さ」と「安定感」が評価されます。

2-3. トラブル対応で求められる英語力

トラブル対応の場面では、CAの業務の中でも最も高いレベルの英語力が求められます。乗客が不安や焦り、怒りを感じている状況で対応するため、英語で状況を正しく把握し、安心感を与えながら説明できる力が必要になります。

この場面で求められる英語力の目安は、CEFR B2レベル以上です。資格で言えば、TOEIC800点前後、英検準1級レベルが一つの基準になります。

ここで評価されるのは、英語の流暢さそのものではありません。状況を整理し、次に取る対応を分かりやすく伝える力と、冷静に対応できる人間力を含めた総合的な英語対応力が重視されます。

英語ができなくても乗り越えたCA志望者の実例

英語が得意でなくても、正しい順序で学習を積み重ねることで、客室乗務員(CA)という目標に到達した事例があります。ここでは、英語に強い苦手意識を持ちながらも、夢を実現した学習者のケースをご紹介します。

日沢みほさんは、看護師として働きながら「海外で客室乗務員になる」という目標を掲げ、Aloha Englishで英語学習をスタートされました。日本の航空会社ではなく、海外のCA養成スクール進学を目指していたため、入学条件としてIELTSスコアの向上が必要でした。

3-1. 英語が話せるようになるイメージすら持てなかったスタート地点

ご入会当初の日沢さんの英語力は、CEFRでA2レベルでした。「英語を話すのが怖い」「IELTSのスコアが伸びない」といった不安を抱えながらのスタートでしたが、目標は明確でした。

看護師のシフト制勤務と並行しながらの学習は決して楽ではありませんでしたが、「海外CAになる」という強い意思を持ち、学習を継続されました。

初回カウンセリングでは、「IELTS対策」と並行して、基礎英会話力を徹底的に強化する学習プランをご提案しました。レッスンでは、とにかく“基礎となる会話力”に特化してトレーニングを続けました。

アナウンスや入国審査、トラブル対応のような“実務特化フレーズ”を個別に学ぶよりも、「英語でやり取りできる土台」をしっかり築いたことで、IELTSスコアも自然と伸び、応用力も身についていきました。

3-2. 実務英語の前に“英語でやり取りできる土台”を作る

初回カウンセリングでは、IELTS対策と並行して、基礎的な英会話力を徹底的に強化する学習プランをご提案しました。レッスンでは、実務特化のフレーズ暗記に進む前に、「英語でやり取りするための土台作り」に集中しました。

その結果、英語での理解力と応答力が安定し、IELTSのスコアも徐々に向上していきました。基礎力が固まったことで、アナウンスやトラブル対応といった実践的な英語も、自然に理解できるようになっていきました。

3-3. 18ヶ月でIELTS3.0→5.5、海外CAスクールへ進学

学習開始から18ヶ月後、IELTSスコアは3.0から5.5へと大幅に向上しました。その結果、海外のCA養成スクールへの進学が決定し、最終的には外資系航空会社の客室乗務員として香港で採用されるという目標を実現されています。

同じ講師と継続的に学習を続けたことで、「言葉に詰まっても前に進める」という安心感が生まれ、それが現場での自信にもつながったそうです。

将来、客室乗務員を目指しているものの、英語力に不安を感じている方は、ぜひ一度Aloha Englishにご相談ください。あなたの現在の英語レベルと目標に合わせて、どの英語力がどの場面で必要になるのかを整理し、最適な学習の進め方をご提案します。

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【松本兼頌(Matsumoto Kensho)】

英会話コーチング歴は10年以上。これまでに300人以上の英会話学習者をサポートし、スピーキング力の向上や転職成功といった多くの成果を実現してきました。特に、初心者が陥りやすい失敗や学習のつまずきポイントを熟知。その経験をもとに、「どうすれば英語が話せるようになるか」を具体的かつ実践的に解説しています。日常英会話からビジネス英語まで幅広く対応し、スピーキング・発音・リスニングに重点を置いて監修しています。

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