外国人観光客への英語対応を強化するインバウンド12段階ロードマップ

インバウンド対応で「最低限必要」とされるのは、CEFR A2~B1(レベル3~5程度)の会話力と、接客や案内に使う定型フレーズです。

多くの方が「定番フレーズの暗記」に注目しがちですが、実際の現場ではそれだけでは十分ではありません。トラブル対応や文化・マナーの説明、さらには想定外の質問などに答えるためには、やはり 英語での会話練習を積み重ねること が欠かせません。 

本記事では、その中から夜行バスドライバーの脇坂様(仮名)の経験を取り上げ、外国人観光客対応に必要な英語力を詳しく解説していきます。

ぜひ参考にしてください。

▼インバウンド対応で活躍する脇坂様 

ページコンテンツ

1. 外国人観光客・インバウンド対応に必要な英語力

外国人観光客へのインバウンド対応に必要な英語力を、現場ニーズから5つに整理します。

  1. 接客英語(挨拶・会計・商品説明など)
  2. 案内英語(道案内・施設説明・交通案内)
  3. トラブル対応英語(クレーム・忘れ物・体調不良など)
  4. 文化・マナー説明英語(日本特有のルールや慣習を伝える)
  5. 多言語対応の基礎(英語が通じない場合の対応力)

それぞれの現場によって必要な英語力は変わります。どこまで独学で身につけられる領域なのか、そしてどこからプロの手助けが必要なのか。結論から言うと、次のように住み分けできます。

【独学で始めやすい領域:①接客・②案内】
定型フレーズが多く、短い言い回しと指差し・ピクト・メモの併用で十分対応可能です。

①接客英語:挨拶・会計・基本説明はフレーズ暗記+練習でOK。
②案内英語:道順・所要時間・行き方は「簡潔な英語+身振り」で対応可能。

→ 独学は可能:多くの方が3〜6か月で「拙いが通じる」レベルに十分到達可能です。
【プロの伴走が効果的な領域:③トラブル・④文化マナー・⑤多言語】
想定外の質問や高い配慮が必要で、暗記だけでは対応が難しい領域です。

③トラブル対応英語:聞き取り精度・謝罪/説明の型・安心感を出せる英語力が必須。
④文化・マナー説明英語:背景理由の説明や注意喚起を丁寧に伝える英語力が必要。
⑤多言語対応の基礎:言語切り替え・翻訳アプリの限界・失礼のない表現ができる英語力

→ 独学では難しい
・想定外Q&Aへの即応(聞く→要約→返す)をロールプレイで鍛える必要  
・クレーム/安全/医療などリスク場面の言い回しは会話経験がないとが致命傷になりやすい  
・文化・マナーは「理由と配慮」を伴う言語力が不可欠  

では、詳しく解説していきます。 

1-1. 接客英語(挨拶・会計・商品説明など)

必要な英語力の目安:会話力 レベル3(CEFR A2) / TOEIC 350〜450点程度

接客対応では、基本的なあいさつや会計、商品説明など、日常的な表現をスムーズに口にできる力が求められます。英語が全くできず苦手な方でも、工夫をすれば十分に対応できるレベルです。

たとえば:

  • “Hello. How can I help you?”(いらっしゃいませ。ご用件をお伺いします)
  • “This way, please.”(こちらへどうぞ)
  • “That will be 1,200 yen.”(お会計は1,200円です)
  • “Would you like a receipt?”(レシートはご入用ですか?)
  • “This item is very popular among tourists.”(この商品は観光客に人気です)

そのため、「いらっしゃいませ」を英語で伝えるだけでも喜んでもらえる場面は少なくありません。小さなメモを残しておき、暗記したフレーズを活用するだけでも十分に対応できる領域といえるでしょう。 

1-2. 案内英語(道案内・施設説明・交通案内)

必要な英語力の目安:会話力 レベル4(CEFR A2+) / TOEIC 450〜600点程度

観光地や交通機関では、「〇〇はどこ?」と尋ねられたときに、明確で簡潔に伝える表現力が求められます。シンプルで実用的なフレーズをいくつか覚えておくだけでも、十分に効果的です。

たとえば:

  • “Go straight and turn right.”(まっすぐ行って右に曲がってください)
  • “The station is about 5 minutes from here.”(駅はここから5分ほどです)
  • “Take the bus number 5 from that stop.”(あのバス停から5番のバスに乗ってください)
  • “The restroom is on the second floor.”(トイレは2階にあります)
  • “This train goes to Shinjuku.”(この電車は新宿に行きます)

ただし、道案内や交通案内は日本語でも説明が難しい場面が多く、英語になるとさらに複雑で困難に感じられます。特に、方向や所要時間を即座に答えるには、繰り返しの練習と慣れが欠かせません。

実際、私たちのスクールの生徒の方々も、わずか2〜3か月の練習でぎこちなくてもスムーズに対応できるようになるケースが多く見られます。

1-3. トラブル対応英語(クレーム・忘れ物・体調不良など)

必要な英語力の目安:会話力 レベル6(CEFR B1+) / TOEIC 600〜700点程度

ここから一気に求められる英語力が上がります。トラブル対応では、正確な聞き取りと丁寧な応答が欠かせません。こちらの意見を一方的に伝えるのではなく、相手が何に困っているのかを落ち着いて聞き取り、真摯に向き合う姿勢が求められます。

たとえば:

  • “I’m very sorry to hear that.”(それは大変申し訳ありません)
  • “Let me check it right away.”(すぐに確認いたします)
  • “Can you describe the item you lost?”(忘れ物の特徴を教えていただけますか?)
  • “Would you like to see a doctor?”(病院に行かれますか?)
  • “Please wait here while I call the manager.”(責任者を呼びますので、ここでお待ちください)

私たちの経験上、このレベルで落ち着いて対応できるようになるには、12か月以上の学習と実践練習が必要になるケースがほとんどです。特に、クレームや体調不良といった緊急度の高い場面では、相手に安心感を与えるための会話力が不可欠です。時間をかけて少しずつ「聞く力」と「返す力」を磨いていくことが大切です。

むしろ、不安やトラブルに巻き込まれたときに、一人でも自分の言葉でやり取りしてくれる人がいることに大きな安心を感じるのです。そのため、クレーム内容を正しく理解する力に加え、簡単な日常会話レベルのやり取りができるだけでも、相手にとって非常に心強いサポートになります。 

1-4. 文化・マナー説明英語(日本特有のルールや慣習を伝える)

必要な英語力の目安:会話力 レベル7(CEFR B2) / TOEIC 750点以上

日本ならではのマナーや文化を説明するには、抽象的な概念を具体的に伝える力が必要です。注意喚起の場面でも、丁寧で配慮のある表現が求められます。

たとえば:

  • “Please take off your shoes before entering.”(お入りになる前に靴をお脱ぎください)
  • “Photography is not allowed in this area.”(この場所では撮影は禁止されています)
  • “Please be quiet in the shrine area.”(神社ではお静かにお願いします)
  • “It is customary to bow before entering.”(入る前にお辞儀をするのが習慣です)
  • “Please do not touch the displays.”(展示物には触れないようお願いいたします)

実際に私たちが鎌倉や金沢に海外のお客様を案内した際にも、「マナーを守って観光すること自体が、日本文化を体験する大きな魅力だ」と喜ばれる場面を多く目にしてきました。 

また、マナーを説明するタイミングは、観光客にとって「地元の人と交流できるチャンス」でもあります。英語で簡潔にマナーを伝えられることで、観光客が安心し、より自然に地元の人との会話を楽しめるようになります。

ただし、このレベルの会話を成立させるには、ある程度高度な英語力が必要です。私たちのスクールにご相談に来られる方々の場合、習得までに平均14〜16か月程度の学習が必要となるケースが多いです。その分、実際にマナー説明を自分の言葉でできるようになると、観光客から非常に喜ばれ、受講者の方自身も大きな手応えを感じられる分野です。 

1-5. 多言語対応の基礎(英語が通じない場合の対応力)

必要な英語力の目安:会話力 レベル3(CEFR A2) / TOEIC 350〜450点程度

日本に来る外国人が必ずしも英語を話せるわけではありません。英語で話しかけること自体は大切ですが、「英語が苦手な方もいる」という前提で接することが重要です。たとえ相手が英語に不慣れでも、交通言語としてのシンプルな英語を使ったり、翻訳アプリや筆談、写真や地図などの視覚的資料を活用することで、十分に対応できます。

たとえば:

  • “Please wait a moment.”(少々お待ちください)
  • “I will use a translation app.”(翻訳アプリを使います)
  • “Let me get someone who speaks your language.”(あなたの言語を話せるスタッフを呼びます)
  • “Please look at this picture menu.”(この写真付きメニューをご覧ください)
  • “Can you point to what you need?”(必要なものを指さしていただけますか?)

Aloha Englishでも、多言語対応のトレーニングを通じて「完璧な英語がなくても相手に寄り添える」ことを学んだ受講者からは、「英語が話せない人にも対応できるようになって本当に良かった」「言語よりもリスペクトや姿勢が大事だと気づけた」といった声を多くいただいています。

異文化交流の場では、相手の国や文化について一言触れるだけでも効果的です。たとえば「フィリピンのセブ島は有名ですよね」と話題を振るだけで、相手は「自分の文化を尊重してくれている」と感じ、信頼関係を築きやすくなります。

2. 業種別インバウンド対応に必要な英語力

インバウンド対応に必要な英語力は、働く業種や現場の状況によって大きく異なります。ここでは以下の5つの分野に分けて、それぞれで求められる会話力と具体的な対応内容を解説していきます。

  1. 宿泊業(ホテル・旅館)
  2. 飲食業(レストラン・カフェ)
  3. 小売業(ショップ・百貨店)
  4. 交通・観光業(観光バス・タクシー・観光案内)
  5. その他(医療機関、公共施設、イベント等)

それよりも、自分の状況を理解しようと努めてくれる人に強い信頼を寄せます。逆に、対応を避けたり無視してしまう方が不安や不満を招くことが多いのです。

英語力を段階的に高めることで、より多くの場面で観光客を安心させ、満足してもらえる対応が可能になります。これから、各業種ごとに必要な英語力の目安と実際に使えるフレーズを紹介していきましょう。 

2-1. 宿泊業(ホテル・旅館)に必要な英語力

必要な英語力の目安:会話力 レベル5(CEFR B1) / TOEIC 550〜650点程度

重要スキル:リスニング・スピーキング(予約確認、案内、クレーム対応)

ホテルや旅館の現場では、単なる「宿泊」だけでなく、食事の提供や浴衣・温泉などの体験も含めた幅広い対応が求められます。そのため、チェックインやチェックアウトといった基本的なやり取りに加え、次のような質問を受けることが多くあります。

  • 「喫煙所はどこにありますか?」
  • 「お風呂は何時から何時まで使えますか?」
  • 「バッグを預かってもらえますか?」
  • 「この近くでおすすめの観光地はありますか?」
  • 「食べられないものがあるのですが対応できますか?」

こうした場面では、流暢な英語力よりも「聞き取って、簡潔に答える力」が必要です。B1レベル程度の会話力があれば十分に対応可能で、実際に私たちAloha Englishの受講生も、6か月から9か月の学習でこのレベルに到達される方がほとんどです。 

フレーズ例

  • “Do you have a reservation?”(ご予約はございますか?)
  • “Please fill out this form.”(こちらの用紙にご記入ください)
  • “Breakfast is served from 7 a.m. to 9 a.m.”(朝食は7時から9時までです)
  • “I will send someone to fix it right away.”(すぐにスタッフを向かわせます)
  • “Would you like me to call a taxi for you?”(タクシーをお呼びしますか?)

だからこそ、ホテルスタッフが適切に受け答えできることは、顧客満足度の向上やリピート利用の増加にも直結します。英語での対応力を磨くことは、単なるスキルアップにとどまらず、宿泊施設の信頼とリピーター獲得につながる重要な要素なのです。

2-2. 飲食業(レストラン・カフェ)に必要な英語力

必要な英語力の目安:会話力 レベル5(CEFR B1) / TOEIC 550〜650点程度

重要スキル:スピーキング(注文・説明)、リスニング(アレルギーや希望の聞き取り)

レストランやカフェの現場では、注文や会計にとどまらず、アレルギーや宗教上の制限、ビーガン対応などへの質問に答える力が求められます。特に高級レストランでは、ウェイターやシェフ自身が直接お客様とやり取りすることに大きな価値を感じてもらえるため、正しく聞き取り、安心してもらえる返答が重要です。

カフェでも、こだわりの豆を扱うスペシャリティコーヒー店や、和菓子を提供するお店などでは、商品の特徴や背景を説明する場面が多くあります。

フレーズ例

  • “Do you have any dietary restrictions?”(食事制限はございますか?)
  • “This dish contains buckwheat flour. Is that okay?”(この料理にはそば粉が含まれていますが、大丈夫でしょうか?)
  • “We also have a vegetarian/vegan option available.”(ベジタリアン/ヴィーガン対応のメニューもございます)
  • “This sweet is made with traditional Japanese ingredients, such as red bean paste.”(こちらの和菓子は、あんこなど日本の伝統的な材料で作られています)
  • “Would you like to know more about how this coffee bean was roasted?”(このコーヒー豆の焙煎方法についてご説明しましょうか?)

私たちAloha Englishにご相談いただく方々も、このような状況に直面するケースが多く、6〜9か月程度の学習で、十分に対応できる会話力を身につけている方がほとんどです。 完璧な英語を話す必要はありませんが、「お客様の意図を理解して答えられるか」が信頼につながります。

2-3. 小売業(ショップ・百貨店)に必要な英語力

必要な英語力の目安:会話力 レベル4(CEFR A2+) / TOEIC 450〜600点程度

重要スキル:スピーキング(商品説明)、リスニング(希望やサイズ確認)

小売業では、商品の場所・値段・サイズ・返品対応などを英語で説明する力が求められます。長文は必要ありませんが、簡潔で分かりやすい英語が重要です。

フレーズ例

  • “This kimono is available in several sizes.”(この着物はいくつかのサイズがあります)
  • “Please check the expiration date here.”(賞味期限はこちらをご確認ください)
  • “This product cannot be carried on an airplane.”(この商品は飛行機に持ち込めません)
  • “This is a traditional Japanese herbal medicine called Kampo.”(これは漢方と呼ばれる日本の伝統的な薬です)
  • “You can exchange it within 7 days.”(7日以内であれば交換可能です)

実際に私たちのスクールに相談に来られる方からも、着物の着付けやサイズに関する説明、食品の賞味期限や空港への持ち込み、さらには漢方を購入したい外国人への対応といったケースが多く寄せられます。

私たちのスクールでも、6〜9か月程度の学習を続けることで多くの方が実務で使えるレベルに到達しています。特にこの業界の方々は、いわゆるビジネス英語のような高度な力を求めているのではなく、「まずは日常会話ができれば十分」というケースがほとんどです。そのため、基礎的な会話力を磨いておくことが、現場で安心して対応するための第一歩となります。

2-4. 交通・観光業(観光バス・タクシー・観光案内)に必要な英語力

必要な英語力の目安:会話力 レベル5(CEFR B1) / TOEIC 550〜650点程度

重要スキル:スピーキング(行き先案内)、リスニング(質問理解)、リーディング(地図・時刻表)

観光業は、インバウンド対応の中でも特にご相談が多い分野です。観光バス・タクシーのドライバーや、キャンピングカーのレンタル業者など、外国人観光客と直接やり取りをする機会が非常に多いため、現場での即答力が強く求められます。

特にこの分野に携わる方は「英語が苦手」という意識を強く持っているケースが目立ちます。夜行バスの運転手・脇坂さん(仮名)もその一人でした。学生時代から英語が苦手で、中学レベルの英語もほとんど忘れている状態で、一からのスタート。会社から「英語で対応できるように」と求められたことをきっかけに、私たちAloha Englishへご相談に来られました。

以下は2017年に対応した高速バスドライバーの脇阪様の学習事例の一部抜粋です。

脇坂さんの場合、「自分の言葉でしっかり説明したい」という目標を持ち、27か月の学習を経てビジネス英語レベル(B2レベル7)に到達しました。9〜12か月程度で業務を回せるレベルに到達する方も多いのですが、基礎からやり直す必要があったため平均より長めに時間がかかってしまいました。

フレーズ例

  • “Where would you like to go?”(どちらまで行かれますか?)
  • “It takes about 30 minutes by taxi.”(タクシーで約30分かかります)
  • “The last train leaves at 11 p.m.”(最終電車は午後11時に出ます)
  • “This bus goes directly to Kyoto Station.”(このバスは京都駅まで直通です)
  • “Please enjoy the view on your left side.”(左手に見える景色をお楽しみください)
  • “How long until the next restroom stop?”(次のトイレ休憩までどのくらいですか?)
  • “Is there an alternative route around here?”(この辺で他におすすめのルートはありますか?)
  • “We had a small accident with the camper van. What should we do?”(キャンピングカーで事故を起こしてしまいました。どうすればいいですか?)
  • “Which platform should I take for the next Shinkansen?”(次の新幹線は何番線から乗ればいいですか?)

観光業の現場はフレーズ暗記だけでは通用せず、質問を聞き取って即答する会話力が欠かせません。私たちのスクールでも、多くの方が9〜12か月の学習で実務に対応できる会話力を身につけています。

2-5. その他(医療機関、公共施設、イベント等)に必要な英語力

必要な英語力の目安:会話力 レベル6(CEFR B1+) / TOEIC 600〜700点程度

重要スキル:リスニング(症状や要望の聞き取り)、スピーキング(説明・案内)、リーディング(案内資料や注意事項の理解)

私たちのスクールに最も多くご相談をいただくのは、実は医療機関に勤務される看護師の方々です。

観光地に近い病院では、蕎麦アレルギーや生ものによる体調不良、熱中症などで来院する外国人観光客が多く、症状や原因を正しく伝えられないことに強い不安を抱えるケースが目立ちます。

フレーズ例

  • “Do you have any pain?”(どこか痛みはありますか?)
  • “Do you have any allergies, such as soba or shellfish?”(蕎麦や貝などにアレルギーはありますか?)
  • “Did you eat anything before you felt sick?”(体調を崩す前に何か食べましたか?)
  • “Please take a number and wait here.”(番号札を取ってこちらでお待ちください)
  • “The event starts at 2 p.m.”(イベントは午後2時に始まります)
  • “Please follow the staff’s instructions.”(スタッフの指示に従ってください)

私たちAloha Englishの学習者の多くも、9〜12か月の学習でこのレベルに到達し、医療や公共の場面で自信を持って対応できるようになっています。特に看護師の方は元々基礎力をお持ちの場合が多いため、現場で必要な「聞き取り」と「安心感を与える会話力」を重点的に磨くことで、短期間でも実務に直結する力を伸ばせています。

3.インバウンド対応ができるようになるための12段階英語ロードマップ

この章は、インバウンド対応で“実際に通じる”会話力を身につけるためのロードマップをご紹介します。

フレーズ暗記は入口として有効ですが、双方向のやり取り(質問→理解→返答)が求められる場面では、それだけでは不十分。ここでは会話力を軸に、「今どこにいて」「どこまで目指すか(落としどころ)」「どう進むか」を可視化します。

この画像は、英語学習者のレベルとそれに対応する学習時間の目安を示すグラフです。横軸には「レベル1」から「レベル12」までの英語レベルが並び、縦軸は学習時間の増加を表しています。それぞれのレベルに対応する英語スキルの内容も記載されており、初心者レベル(A1)からネイティブレベル(C2+)までの具体的な能力が示されています。例えば、レベル1では「英語で名前が言える」、レベル6では「自分の得意なことや目標を言える」、レベル12では「ネイティブと同じ思考・感覚で話せる」となっています。また、一般的な日本人の基準レベルはA2(レベル3付近)とされています。グラフの棒グラフ部分は学習時間の比較を視覚的に示しています。画像左下には「@Aloha English英会話」というクレジットが入っています。

最低限の実務ラインは レベル5(CEFR B1)。上に行くほど会話は楽になりますが、当然時間とコストも増えます。自分の目的に合った到達点を見極めることが大切です。 

CEFR基準に基づく初心者向け英語レベル(A1、A1+、A2、A2+)を段階的に解説した表形式のイラストです。それぞれのレベルにおける特徴、実用度、例文が分かりやすくまとめられています。 • A1 レベル1: 基本的な日常会話が可能で、簡単な挨拶や返答を行える。例:「Hello」「Thank you」「Yes/No」など。TOEIC120~220点程度。 • A1+ レベル2: 簡単なフレーズや文章を少しずつ理解できる。例:「I like music.」や「Where is the bathroom?」などの自己紹介が可能。TOEIC225~330点程度。 • A2 レベル3: 基本的な情報や日常の話題について会話ができる。例:「How much is this shirt?」といった買い物での質問が可能。TOEIC335~450点程度。 • A2+ レベル4: 過去や未来の計画を具体的に話せる。例:「I went to the park yesterday.」や「I will visit my friend tomorrow.」TOEIC455~550点程度。 英語学習の初期段階で必要な基礎スキルを習得するためのガイドとして役立つ内容です。右上には@Aloha English英会話のロゴが記載されています。
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補足
英語が全くできない状態からネイティブレベルに至るまでの12段階のロードマップについて、第4章では概要をお伝えしていますが、より詳しい内容については「Cefrという英語レベル表」をご覧ください。各レベルの具体的な目安や、次に進むための学習ポイントを詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。

インバウンド対応を目指してご相談に来られる多くの方は、A1+(レベル2)からのスタートであり、脇坂さんの学習事例からも分かるように、強い英語への苦手意識を抱えられている方がほとんどです

そこで4章では、脇坂様(仮名)の事例を取り上げます。レベル2(初歩的な会話力)からレベル5(日常的なやり取りがこなせる段階)へ、どのようにステップアップできたのか。実際のレッスン内容や工夫を通じて、現場で通用する英語力をどのように身につけたのかを具体的にご紹介します。 

4. 事例紹介:翻訳アプリ頼みから脱却。夜行バス運転手・脇坂様のケース

「深夜の高速バスで外国人のお客様に“トイレはどこ?”と聞かれても答えられない」「おすすめを聞かれても沈黙してしまう」——そんな悩みを抱えてAloha Englishを訪れたのが、夜行高速バスの運転手・脇坂様でした。

学習を始めた当初はA1+(会話力レベル2)という初歩的なレベル。しかし18か月の学習を経て、今ではB1+(会話力レベル6)に到達し、現場で必要な最低限の英語力を身につけることができました。

4-1. 学習スタート時のレベルと直面した課題

脇坂さんがAloha Englishで学習を始めたのは、外国人観光客が増え始めた頃のこと。最初は、暗記したフレーズや翻訳アプリに頼っていましたが、運行中に一人ひとりへ対応するには限界があり、「期待に応えられていない」という悔しさを強く感じていました。

当時の課題は大きく3つ。

  • 会話慣れがない:外国人を前にすると極度に緊張し、言葉が出ない。
  • 知識不足:文法や単語が整理されておらず、言いたいことを英語にできない。
  • 日本語発想の壁:難しい日本語で考え、それを直訳しようとして詰まる。

最初に取り組んだのは、知識の整理と会話に慣れること。高度な英語を目指すのではなく、「簡単な英語でもまず伝える」ことを徹底しました。例えば「トイレは次の停留所です」「10分後に休憩があります」といったシンプルな表現を繰り返し練習し、徐々に言える内容を増やしていきました。

4-2. 実際の取り組みと成果

脇坂さんは 27か月の学習 を通して、A1+(会話力レベル2)から B2(会話力レベル7) まで大きくステップアップしました。英語が全くできない状態から始めて、外国人観光客への対応ができるレベルに到達したのです。

具体的な変化は次のとおりです。

  • リスニング力の向上:乗客からの質問を聞き取れるようになった。
  • 即応力の定着:翻訳アプリに頼らず、その場で短い英語で案内できるようになった。
  • 対応スピードの改善:即答できる場面が増え、乗客の安心感につながった。
  • 自信の獲得:外国人を相手にしても落ち着いて話せるようになった。
実務で使えるようになった表現の一例
Restroom is at the next stop in 15 minutes.
「トイレは次の停留所にございます。およそ15分後に到着いたします。」
Please stay seated now. I’ll announce before we arrive.
「どうぞ座ったままでお待ちください。到着前にご案内いたします。」
For local food, try the shop in front of the station.
「地元のお食事でしたら、駅前のお店がおすすめでございます。」

 今後も語彙や表現の幅を広げていく必要はありますが、ゼロから現場で通用するレベルまで成長した過程は、まさに「インバウンド対応英語学習の成功例」と言えるでしょう。

脇坂さんが笑いながら、「ここまで英語で外国人とやり取りできるようにはなったけど、やっぱり日本人への対応が一番ホッとするよね」と話していたこと印象的でした。 

5.外国人観光客向けに英語力を身につけるなら質の高いマンツーマンレッスンが必要

ホテル・飲食・小売・交通などの現場で、外国人観光客へのインバウンド対応英語を強化したい—そんなご相談を多くいただきます。「もっと日常的な会話力を伸ばしたい」「現場で通じる言い回しを身につけたい」という声が特に多いです。

シフト制や不規則勤務のなかで通学型スクールに通うのは難しく、週1回だけのレッスンでは上達を実感しづらい…と不安に感じる方も少なくありません。

そこでAloha Englishでは、インバウンド対応に特化した担任制マンツーマンを提供。ホテルのチェックイン対応、レストランのアレルギー説明、道案内、トラブル時の初動など、現場そのままのロールプレイと十分な会話量で、確実に「通じる英語」を定着させます。

  1. インバウンド現場の指導経験がある担任講師が、あなた専任で一貫サポート(迷わない学習設計)
  2. 業種別ロールプレイ(ホテル/飲食/小売/交通):チェックイン、アレルギー説明、道案内、トラブル初動などを徹底練習
  3. 十分な会話量+振り返り:一般14h/短期18h/スパルタ28hの会話時間に、ライティング添削・発話の振り返りを併用
  4. オンライン完結(10:00–23:00対応)でシフト制でも続けやすい学習環境

それでは、これらの強みについて、順番に詳しくご紹介していきます。

5-1.スピーキングに特化した学習をあなた専属の担任の先生による指導

Aloha Englishでは、スピーキングに特化した学習を、あなた専属の担任の先生が指導します。だからこそ、確実に会話力を身につけることができるのです。

全く別々の先生がバラバラのアドバイスをしても、生徒は混乱するだけです。そこで私たちは担任制を導入し、一人の先生が最初から最後まであなたの英語力を分析します。

その結果、「ゼロからでも話せるようになった」という実績が数多くあります。たとえば脇坂様は、27ヶ月という時間をかけながらも、レベル2(A1+)からレベル7(B2・ビジネス英語レベル)へ大きく成長しました。

もちろん会話量を増やせば英語は上達します。しかし、ただやみくもに会話するだけでは意味がありません。

必要なのは、あなたの学習をリードし、伴走してくれるプロの専属担任の存在です。

担任制による的確な指導こそが、英語力を確実に伸ばすために不可欠なのです。

5-2.毎月最低14時間も英語で話す圧倒的な会話量

Aloha Englishでは、一般プランでも毎月14時間、短期集中プランなら18時間、スパルタプランなら28時間もの会話時間を確保できます。これは他の英会話スクールと比べても圧倒的な量です。

プラン名毎月の会話時間
一般英会話プラン14時間
短期集中プラン18時間
スパルタプラン28時間

教室運営費や家賃などが一切かからない分、そのコストをすべて「レッスン回数=会話時間」に還元しています。そのため、受講生は費用を抑えつつ、圧倒的なアウトプット量を積み重ねることができます。

さらに、第5章でお伝えしたように、Aloha Englishではただ話すだけではなく、その会話量を支える課題(ライティング添削や発話の振り返り)も並行して実施しています。これにより、会話練習で出てきた課題を言語化して整理できるため、学習効果が一層高まります。

「圧倒的な会話量」+「課題による振り返り」

この両輪があるからこそ、英語を話せる力が確実に積み上がっていくのです。  

5-3.(理由3)現場で自信を持って使える「実務英語力」を徹底的に鍛えるカリキュラム

インバウンド対応の現場で成果を出すためには、観光客にわかりやすく伝わる英語で話す力が欠かせません。ホテルでのチェックイン、レストランでの注文対応、観光案内所での道案内やトラブル時の説明など、実際の接客では「正確で自然な英会話力」が基礎として求められます。

実際のレッスンでは、以下のようなリアルな接客シーンや道案内のシーンを想定したロールプレイを通じて、英語を自然に口に出すトレーニングを行っています。

・ホテルでのチェックイン/チェックアウト対応
・レストランでのアレルギーや宗教対応(そば・豚肉・ビーガン等)
・観光案内所での道案内・交通手段の説明
・観光バスやタクシーでの行き先・所要時間の案内
・病院や薬局での症状ヒアリングと簡単な説明

こうした実践的な英会話力の強化は、観光や接客の現場で「安心して任せられる人材」として信頼される土台となります。自信を持って英語で話せるようになることで、外国人観光客から「ありがとう」と感謝される場面も増え、仕事へのやりがいも一層高まっていきます。

5-4.(理由4)忙しい接客業の方でも無理なく学び続けられるオンライン環境

観光や接客業に携わる方にとって、インバウンド対応のための英語力強化は欠かせません。しかし、シフト制や長時間勤務などで、時間や場所の制約が大きなハードルになるのも現実です。

レッスンは毎日 10時〜23時 に対応しているため、出勤前や仕事終わりでも受講可能です。さらに、スマートフォンやパソコンを使えば、通勤時間・休憩中・自宅など、ちょっとしたスキマ時間を学習時間に変えることができます。

この柔軟な学習環境により、ホテル・飲食・小売・観光バス・医療機関など、インバウンド対応に関わるあらゆる職種の方が、「継続こそ最大の武器」を実現できる仕組みを手に入れることができます。

短期集中だけでなく、長期的に安心して外国人対応できる力を養うための学習にも最適です。

また、私たちが提供する学習管理の特徴は次のとおりです:

私たちが提供する学習管理のポイント
・毎回のレッスンに詳細なフィードバックレポートを提供
・個々の課題に応じたカスタマイズ指導
・自習時間も最大限活かせる課題
・設計学習ペースを維持するための定期的な進捗確認

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記事の監修者情報

【松本兼頌(Matsumoto Kensho)】

英会話コーチング歴は10年以上。これまでに300人以上の英会話学習者をサポートし、スピーキング力の向上や転職成功といった多くの成果を実現してきました。特に、初心者が陥りやすい失敗や学習のつまずきポイントを熟知。その経験をもとに、「どうすれば英語が話せるようになるか」を具体的かつ実践的に解説しています。日常英会話からビジネス英語まで幅広く対応し、スピーキング・発音・リスニングに重点を置いて監修しています。

ページコンテンツ

  • 1. 外国人観光客・インバウンド対応に必要な英語力
  • 2. 業種別インバウンド対応に必要な英語力
  • 3.インバウンド対応ができるようになるための12段階英語ロードマップ
  • 4. 事例紹介:翻訳アプリ頼みから脱却。夜行バス運転手・脇坂様のケース
  • 5.外国人観光客向けに英語力を身につけるなら質の高いマンツーマンレッスンが必要
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