「社会人が英語を習得するためには、どのくらいの勉強時間が必要?」
社会人になって英語を勉強し始めてから、しばらく経っても上達した実感がなくて、焦りや不安を感じている人も多いと思います。
現在の英語レベルと目標とする英語レベルによって必要となる勉強時間は変わりますが、以下が一つの目安となるでしょう。
一般的な日本人のレベルである「A2」から、ビジネスレベルで英語を習得できたと言えるレベルである「B2」までは、およそ1184~1480時間かかるとされています。
上記の表は国際的指標『CEFR(セファー)』をもとにA1からC2までの6段階で評価されたレベルに合わせて、日本人の英語習得時間を計測した結果に基づいて算出されています。
小中高と学校で英語を学習してきた人であれば、すでにCEFRの指標である「A2」レベルに必要な学習時間は習得済みでしょう。
弊社アロハイングリッシュで英会話学習をしている社会人の生徒様も、A2レベルからスタートされる方が多くいらっしゃいます。
必要な勉強時間の見積もりを誤ると、学習計画が狂ったり、思うように英会話力が伸びず、モチベーションが下がるおそれがあります。
自分に必要な勉強時間を正しく把握するためには、まずは自分の今のレベルと目標レベルを明確にして、その差を埋めるために必要な時間を算出することが大切です。
本記事を読めば、英語習得のために自分に必要な総勉強時間を把握でき、これからの英語学習の見通しを立てられるようになります。
【本記事で分かること】
・社会人が英語勉強にかける時間は現在のレベルと目標レベルによって変わる ・現在レベルと目標レベル別の必要な勉強時間 ・総勉強時間達成のために必要な1日の学習時間 ・最短で英語を習得するための3つのコツ |
忙しい社会人のみなさんの英語習得に、本記事がお役に立てれば幸いです。
▼用語解説
CEFR(セファー:Common European Framework of Reference for Languages)とは、ヨーロッパ言語共通の習熟度の指標。A1からC2まで6段階で評価され、C2が最高レベル 公式サイト:Common European Framework of Reference for Languages: Learning, Teaching, Assessment (CEFR) |
ページコンテンツ
冒頭で、一般的な日本人レベルの英語力の社会人が、ビジネスレベルで英語を習得するまでに必要な勉強時間はおよそ1184~1480時間とお伝えしました。
しかし実際のところ、現在の英語力や目指すレベルは人によって様々です。
そこでこの章では、社会人が目指すレベル別の総勉強時間について解説していきます。
まずは現在の自分の英語レベルを把握しましょう。CEFRの目安レベルは以下の通りです。
【CEFRの目安とTOEIC・英検対応表】
CEFR | TOEICL&R | 英検 | ビジネスの目安 | できる業務例 |
---|---|---|---|---|
C2 | ー | ー | ・どの職業でも就けるレベル ・ネイティブと同じように、あらゆる業務に対うできる | すべて |
C1 | 940~990 | 1級 | ・外資系企業で働けるレベル ・現地の人と対等に議論できる ・専門性の高い複雑な会話も対応できる | 交渉マネジメント |
B2 | 780~940 | 準1級 | ・国際部門に配属が可能なレベル ・履歴書に書いてアピールできる ・自分の意見を根拠も含めて伝えられる ・資料をスムーズに読解でき、自分で作成もできる | 商談プレゼンテーション資料作成情報収集 |
B1 | 550~780 | 2級 | ・日常業務の範囲内ならコミュニケーションができるレベル ・自分の考えや自社商品について、シンプルに伝えられる ・社内文書などを読んで理解できる | メール対応 社内ミーティング |
A2 | 220~550 | 準2級 | ・ビジネスでは使えないレベル ・最低限のコミュニケーションがとれる | ー |
A1 | 120~220 | 3級~5級 | ・ビジネスでは使えないレベル ・意思疎通は難しい | ー |
参考:文部科学省「各試験団体のデータによるCEFRとの対照表」
A2は、英検2級、日常的な範囲の話題であれば会話ができるレベルです。
社会人になって英語のブランクがある方や、学生時代に英語が苦手だった…という方は、A1レベルからスタートとなります。
「ビジネスレベルで英語を習得した」と言えるのは、専門用語も理解でき商談やプレゼンテーションも英語でできるB2レベルと言えるでしょう。
ご自身の現在の英語レベルが把握できたら、下記の表を参考に、実際の勉強時間を確認していきます。
【CEFRレベル別必要な勉強時間】(単位:時間)
現在のレベル | 目標レベル別|必要な勉強時間(単位:時間) | ||||||
CEFR | 英検 | A1 | A2 | B1 | B2 | C1 | C2 |
– | – | 330~370 | 660~740 | 1295~1480 | 1850~2220 | 2590~2960 | 3700~4440 |
A1 | 3級~5級 | 333~370 | 962~1110 | 1517~1850 | 2257~2590 | 3367~4070 | |
A2 | 準2級 | 629~740 | 1184~1480 | 1924~2220 | 3034~3700 | ||
B1 | 2級 | 555~740 | 1295~1480 | 2405~2960 | |||
B2 | 準1級 | 740 | 1850~2220 | ||||
C1 | 1級 | 1110~1480 | |||||
C2 | – |
参考:CEFR学習時間目安>Guided learning hours – Cambridge English Support Site、日本語母語話者であることを考慮した学習時間目安>徳島大学「日本人の英語学習時間について」
※CEFR(Common European Framework of Reference for Languages)を基にした6段階のレベル分けを採用
上記の表より、現在A2の人がビジネスで使えるレベルになるB2レベルになるには、約1200時間〜1500時間かかることがわかります。ひとまずB1を目指すなら、約600時間〜700時間で達成できるでしょう。
A1(英語に自信がない人)からB2を目指す場合は、約1500時間〜1850時間かかるでしょう。B1までなら約1000~1100時間で達成できます。
CEFRについてもっと知りたい場合は、下記記事をご参照ください。
▷CEFRの英語レベルを詳しく解説|英語初心者はB1を目指すべき理由も紹介
では目安時間を達成するにはどのくらいの年数がかかるのでしょうか。また、一日どのくらい勉強すべきでしょうか。
まずは「〇年までに達成したい」と目標達成時期を決めて、日数で必要な勉強時間を割りましょう。
下表に、勉強時間と希望の目標達成期間別に、毎日勉強すべき時間をまとめました。
【勉強時間 × 希望の目標達成期間別|毎日勉強すべき時間】
総勉強時間 | 目標期間別|1日あたり勉強すべき時間目安 | |||
1年で達成 | 2年で達成 | 3年で達成 | 4年で達成 | |
800時間 | 2時間11分 | 1時間06分 | 44分 | 33分 |
1,000時間 | 2時間44分 | 1時間22分 | 55分 | 41分 |
1,200時間 | 3時間17分 | 1時間38分 | 1時間06分 | 49分 |
1,400時間 | 3時間50分 | 1時間55分 | 1時間28分 | 58分 |
1,600時間 | 4時間23分 | 2時間11分 | 1時間28分 | 1時間06分 |
1,800時間 | 4時間56分 | 2時間28分 | 1時間38分 | 1時間14分 |
A2からB2まで目指す場合は約1200時間から1500時間必要であるため、1年で達成したいなら毎日3~4時間、2年で達成したいなら毎日2時間前後勉強する必要があります。
毎日の勉強時間は、仕事のスケジュールに合わせて調整していく必要がありますが、忙しい社会人の方は平日にまとまって3~4時間の時間を確保することが難しいケースもあるでしょう。
出勤の日は1時間、休日にまとめて4.5時間学習するなど、1週間の間で目標時間をクリアできれば問題ありません。
社会人は忙しいので、早朝や通勤時間を活用したり、ながら勉強を取り入れたりなど、スケジュールの工夫が大切です。
自分に必要な勉強量を再確認して、「予想より多い」と感じた人が多いと思います。
社会人はただでさえ仕事で忙しいので、そんなに多くの時間を確保できないと、悩んでいるのではないでしょうか。
そこで、忙しい社会人でも英語の勉強時間を捻出できるコツを3つ、紹介してゆきます。
【忙しい社会人でも英語の勉強時間を捻出する3つのコツ】
1.だらだらタイムを勉強時間に変える 2.朝の時間をうまく活用する 3.スキマ時間を活用する |
ひとつずつ紹介していくので、ぜひ実践してみてくださいね。
忙しい社会人が、英語の勉強時間を確保するためには、「だらだらタイム」をそのまま勉強時間に変えてみるのがおすすめです。
1日を振り返って、自分が普段何に時間を使っているのか把握してから英語の勉強時間に充てられる時間がないかを確認してゆきましょう。
「ついスマホを見てしまう…」という方は、スクリーンタイム機能(AndroidはDigital Wellbeing)を使い、自分がSNSや動画、ゲームに1日何時間使っているかを確認することができます。
【スクリーンタイム機能(Digital Wellbeing)の確認方法】
iPhoneの方1. 「設定」 >「スクリーンタイム」と選択し、「アプリとWebサイトのアクティビティ」をタップしてから、「アプリとWebサイトのアクティビティをオンにする」をタップ2.「設定」 >「スクリーンタイム」と選択し、「デバイス間で共有」をオン(同じApple IDでサインインしているすべてのデバイスで、スクリーンタイムの設定とレポートを共有することができる) Androidの方1. 「設定」>「Digital Wellbeingと保護者による使用制限」と選択2.「Digital Wellbeingツール」>「データを表示」をタップ |
思いの外自分がSNSなどに時間を使っていることに驚くでしょう。
SNSや漫画、動画などの趣味や娯楽の時間を全て我慢する必要はありませんが、時間は有限です。
ついだらだら時間を使ってしまう…そんな時間を積極的に英語の勉強時間に変えてゆきましょう。
学習計画を立てても、残業や仕事の疲れなどで思うように夜の勉強が捗らないことも社会人ならあるあるでしょう。
朝の時間は誰にも邪魔をされないゴールデンタイムです。
いつもより1時間早く起きて、静かな時間で集中して勉強するのもおすすめです。
朝が苦手という人も、英語強化週間と割り切って、夜のルーティンを見直すなどして早起き習慣を心がけて見ましょう。
【早起きするためのアイデア】
・いつもより早めにスマホやPCなどのブルーライトから離れる ・読書やストレッチ、紅茶を飲むなどリラックスできるルーティンを取り入れる ・早起きするために、いつもより1~2時間早めに就寝する ・目覚まし時計を遠く手の届かないところに置く ・朝のコーヒーなど楽しみを用意しておく |
それでも朝がどうしても苦手…という人は、なるべく残業はせず、夜にまとまった勉強時間を確保できるように日中の業務を調整できないか見直してみましょう。
朝や夜にまとまった時間を確保するのが難しい場合、スキマ時間を最大限に活用しましょう。通勤中や昼休み、待ち時間などのちょっとした時間に、リスニングや単語暗記を行うことができます。
【スキマ時間を活用するアイデア】
通勤時間 | ・ポッドキャストや英語のオーディオブックを聴く ・英語のフレーズをアプリで暗記する ・単語帳やアプリを使って暗記する |
昼休み | ・英語の記事や英語の本を読む ・YouTubeやアプリなどで短いリーディング練習をする ・英語で日記やメモを書く |
お風呂 | ・洋画を音声も字幕も英語で観る ・洋楽を聴く |
家事 | ・ポッドキャストや英語のオーディオブックを聞く ・洋楽を聴く・料理中に英語のレシピを使ってみる |
スキマ時間やながら作業をうまく活用し、毎日英語の勉強時間を少しずつでもいいので確保しましょう。
日常生活で英語の勉強時間を捻出するコツをご紹介してきましたが、英会話スクールなどの外部リソースを活用して、強制的に英語の勉強時間を確保することもおすすめです。
英語は独学でも勉強することは可能ですが、単語暗記や文法の勉強などインプットが多くなりがちで、スピーキングやライティングといったアウトプットが疎かになりがちという弱点もあります。
また、英語を話せるようになるためには、発音・語彙力・文法・リスニング力など、バランスよく総合的に身につけていく必要がありますが、独学で英語を勉強している場合は、自分の課題を明確に把握できない恐れがあります。
せっかく勉強する時間を捻出しても、誤った勉強方法をしていると勉強の効果を十分に発揮することはできないでしょう。自分の課題を明確にし、学習効率をあげることも重要なのです。
しかし、一人で勉強していると、自分の課題に自分で気づくのはそう簡単ではありません。
課題を浮き彫りにするには、やはりプロの力を頼るのが確実です。
自分の英語をプロに見てもらえば、どこが弱くて、どうすれば改善できるかを的確にアドバイスしてもらえるからです。
たとえば、「発音は正確だがリズムが良くないから、アクセントのつけ方を学んだ方がいいよ」というように、具体的なフィードバックをもらえるでしょう。
英語は自主学習が基本ですが、最短で英語を身につけたいのであれば、英会話スクールやコーチングの利用も検討してみてください。
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最後に本文の要点をおさらいします。
社会人が英語を習得するまでに必要な勉強時間は、勉強開始時点のレベルと目指すレベルが、人によってかなり幅広いため、個人差がかなり大きくなります。
レベルごとに必要なおおよその時間は下表のとおりです(CEFRの基準を採用)。
【CEFRレベル別必要な勉強時間】
現在のレベル | 目標のレベル | 所要時間 |
A2(一般的な日本人のレベル) | B1(簡単な英語業務ができる) | 629~740時間 |
B2(国際部門に配属が可能)※目標にしたいレベル | 1184~1480時間 | |
A1(英語初心者) | B1(簡単な英語業務ができる) | 962~1110時間 |
B2(国際部門に配属が可能) | 1517~1850時間 |
必要な勉強時間を達成するためには、1日数時間の学習が必要になります。
忙しい社会人が毎日数時間勉強するのは大変ですが、目標に向かってコツコツと頑張ってゆきましょう。
以上、本記事をもとに、自分に合った学習計画を立てられ、英語が習得できるようになることを願っております。
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