英語が聞き取れない原因はリエゾンによる「音」の変化|今すぐできる音読を解説

英語が聞き取れない原因はリエゾンにある

リスニング力を上げるための学習をするが、英語が聞き取れない・・。

TOEICのリスニング問題、外国人の先生との英会話レッスンなど、英語が聞き取れなくて困ったことはありませんか?

英語が聞き取れないことで、英語が苦手と感じたり、外国人に恐怖を感じたりします。英語学習者にとって英語が聞き取れないのは大きな障壁です。

英語が聞き取れない原因は、学習方法にあります。例えば、英語の聞き流し学習やカタカナ英語での音読などです。実は正しい方法で音読練習をすればリスニングに関する課題の8割は解決します。

この記事では英語が聞き取れない原因を明確にし、さらに英語の聞き取りが上達するための解決方法を詳しく解説していきます。

1.英語をたくさん聞くより、英語をたくさん音読する方が効果的

1-1.英語の聞き流し学習は効果がでない勉強法

リスニングの学習方法としてCNNやリスニング教材をただ聞き流す学習方法があります。英語の聞き流しは復習としては効果的ですが、聞き流しだけでは英語は聞き取れるようになりません。

英語を聞き流すのではなく、聞こえた英語と同じ発音で音読することが、リスニングが上達する唯一の方法です。

1-2.音読は効果的だが、カタカナ発音だと永遠に聞き取れない

正しい発音で音読をすると驚くほど英語が聞き取れます。当スクールでも「英語がゆっくり聞こえる」と8割以上の生徒が実感しているほどです。

しかしカタカナ英語での発音をしていても一向に効果は出ません。ネイティブ発音を真似しながら音読練習をすることが肝心です。

ネイティブ発音と聞くと難しいと感じる方も多いでしょうが、ご安心ください、誰でもネイティブ発音は真似できます。そのためにネイティブ発音の仕組みを理解する必要があります。発音の仕組みを理解して、ネイティブ発音で音読を何度も繰り返します。すると英語は必ず聞き取れるようになります。

では英語が聞き取れない原因をもう少し深く探ると同時に、ネイティブ発音の仕組みについても詳しく解説していきます。

2.期待した英語の「音」と異なって聞こえる、それが聞き取れない原因

2-1.単語ごとの発音と文(複数の単語が並べられた)での発音方法は全く違う

①単語と単語が連結して全く違う音に聞こえる

こちらの音声をお聞きください。単語を1つずつ読んだときの音とは違う音になっているはずです。

単語と単語が連結することで、音が変化します。これをリンキングと呼びます。リンキングは英語が聞き取れない大きな原因の1つです。リンキングの仕組みがわかるだけでも、リスニング力は大きく向上します。

②発音しない文字のせいで音が変化する

リダクションの例題

リンキングが起こり、さらに音が脱落することで本来の単語の並びとは違った音に聞こえてしまいます。音が脱落することをリダクションと呼びます。

③タチツテトの音が変化して発音が変わる

フラッピングの例題

さらに厄介なネイティブ発音がフラッピングと呼ばれる発音方法です。タチツテトの音がラリルレロの音に変化します。フラッピングが起こると、予想とかけ離れた発音へ変化してしまいます。

2-2.「英語が聞き取れない・・」原因はリエゾンだけでなく、文字数にも関係性がある

リンキング・リダクション・フラッピング、これら3種類の音の変化をリエゾンと呼びます。英語が聞き取れない原因はこのリエゾンにあります。ネイティブ発音が早く聞こえてしまうのも、リエゾンのせいです。単語を1つずつ発音する方法しか知らない方にとって、単語が連結すると予想と違う音に聞こえます。そして早くて聞き取れないと感じてしまうのです。

さらに当スクールでリスニングを指導していると興味深い事実がわかりました。英単語が6単語以内の文は多くの生徒が聞き取れます。しかし6単語を超えた途端、急に「早くて聞き取りづらい」と感じる方が急増します。そして10単語以上になると「早くて聞き取れない」とコメントが変化します。

リスニングと単語数の関係性

つまりリエゾンで発音が変わり、なおかつ1文が6単語を超えると、8割以上の方が英語が聞き取れないと感じます。リスニングの苦手を克服するカギは6単語以上の単語を聞き取ることにあります。スピーディーかつ正確な発音で音読ができれば、どんなに文が長くなろうと英語がゆっくり聞こえるようになります。

3.英語が驚くほど聞き取れる|ネイティブ発音の仕組みと効果的な音読方法

以下の音声を聞いて、聞こえた単語を書き取ってみてください。

聞こえた音を書き取ったら、以下の画像のように発音練習をしてみてください。発音練習をしたら、もう一度音声を聞き直してください。音読練習前と比べて、音が明確に聞き取れるようになっているはずです。

リスニング学習は「音」について詳しく学ぶことが大切です。音読なしでは、英語は聞き取れるようになりません。逆に音読をすることで、リスニング力は飛躍的に伸びます。

英語が聞き取れないお悩みは音読練習をすることで大きく改善されます。学習のポイントはたったの2つです。

  1. リエゾンを学ぶこと
  2. 初心者でも取り組みやすい音読方法

では詳しく解説していきます。

3-1.リエゾンを知れば誰でも簡単にネイティブ発音を真似できる

ネイティブが英語を発音する際に3つの音の変化が起こります。それら音の変化をリエゾンと呼びます。

音の変化1:リンキング

リンキングとは単語と単語が連結して、違った音に聞こえる変化です。Thank youが良い例です。単語と単語を離して発音すると「サンク ユー」ですが、リンキングが起こると「サンキュー」となります。

その他リンキングの例は「リンキングについて詳しい解説」をご覧ください。リンキングを覚えるだけでも、ネイティブ英語が聞き取りやすくなります。

音の変化2:リダクション

リダクションは音が欠落する現象です。日本語でも起こる音の変化です。「おはようございます」と表記されていても、実際は「おはよーございます」と「う」を省略します。英語も同様、Don’t worryの「ドント」のtが省略されて「ドン ウォーリー」と発音になります。

リダクションはP, K, T, B, G, Dのアルファベットが語尾にくる音が欠落することを指します。「リダクションについて詳しい解説」で詳しく例をご覧ください。

音の変化3:フラッピング

フラッピングとは「タチツテト」の音が「ラリルレロ」または「ナニヌネノ」に変わる音の変化です。

  • パーティー(Party)⇨パーリー
  • インターネット(Internet)⇨イナネット

フラッピングはアメリカ・カナダ・オーストラリア・ニュージランド地方で起こる音の変化です。フラッピングができると英語が聞き取れるだけでなく、発音もネイティブのようなカッコ良い発音になります。「フラッピングについて詳しく解説」で詳しい仕組みや発音の仕方についてご紹介しています。

3-2.初心者でも取り組みやすい音読方法はオーバーラッピング

オーバーラッピングのイメージ

初心者でも簡単に効果を期待できる練習方法はオーバーラッピングです。文章を見ながら、聞こえた英文にピタッと合わせながら音読するやり方です。英語の抑揚やスピードも合わせながら練習するので、音読に必要な条件を全てクリアしてくれます。

オーバーラッピング の効果を解説|TOEICリスニング対策に有効」で詳しく練習方法を解説しています。TOEICなどのリスニング対策としても有効でおすすめの方法です。オーバーラッピングで英語が聞き取れない悩みが大きく解決されるはずです。

4.リスニング学習は奥が深い|プロ通訳者がおこなう勉強法など一覧でご紹介

リスニング学習で聞き取りが上達する3ステップ

リスニングに関して様々な学習アプローチがあります。ネイティブ英語が聞き取れて理解できるまで、3つの段階を踏みます。それぞれステップごとに勉強法が変わります。

英語リスニングの勉強法を一覧で解説」にてステップごとの学習方法を詳しく解説しています。今の自分のレベルに合わせてリスニングの勉強法を選択してください。

英語リスニングの勉強法で聞き取りが上達した具体的な流れ

当スクールでは3ヶ月でリスニングの苦手を克服した事例がたくさんあります。デタラメにリスニング学習をすれば良いわけではなく、一人一人のお悩みやレベルに合わせて勉強法を変えるのが重要です。具体的な学習の流れを「3ヶ月でリスニングの苦手を克服した方法」にてご紹介していますので、ぜひ学習の参考にしてください。

さらに英語が全く聞き取れない人が字幕なしで映画を理解できるようになった成功事例もご覧ください。正しい学習プランで学べば必ず効果を実感できます。皆さんも諦めず学習を継続してください。

5.まとめ

英語が聞き取れない・リスニングが伸びない理由は、学習方法に原因があります。英語の聞き流し学習では英語は聞き取れるようになりません。正しい方法で音読をすることがリスニング上達の近道です。

英語が聞き取れないもう1つの原因は「音」への理解にあります。ネイティブは単語ごとに発音をするのではなく、単語を連結(リエゾン)させて発音します。私たちが予測する音とは全く違う音に変化します。この「音」の変化が英語が聞き取れない原因です。

聞き取れない原因である3種類のリエゾン

  • リンキング
  • リダクション
  • フラッピング

リエゾンを理解してネイティブ発音で音読をすれば、必ず英語は聞き取れます。オーバーラッピングという練習法を使えば、初心者でもリスニング力が伸びたと実感できるでしょう。

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記事の監修者情報

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【松本兼頌(Matsumoto Kensho)】

カリフォルニア大学で語学とマーケティングを専攻。卒業後ハワイで広告営業を担当しました。余談ですが、ワイキキとカイルア担当だったので隠れスポットの話も得意です。

今までの海外経験を活かし、正しい英会話の習得方法を徹底解説。スピーキング ・発音・リスニングに関する記事を主に執筆しています。わからないことがあれば、お気軽に相談してください。