バイカルチャーは和製英語で、バイカルチュアル(bicultural)から作られた言葉です。複数の文化や習慣・道徳に適応している状態をバイカルチャーと言い、2言語を使えるバイリンガルと対比されることが多いですね。
英語習得においてよく言語スキルを重視されがちですが、ネイティブの英語力に到達するためにはバイカルチャーの理解も重要です。
- バイカルチャーの意味・定義
- バイリンガルとバイカルチャーの両方を目指す理由
- バイカルチャーになるための方法
英会話の学習で大事なバイカルチャーについて、こちらのページで詳しく解説します!
ページコンテンツ
1.バイカルチャーとは?|複数の社会文化に適応・理解
はじめにバイカルチャーの意味や基本的な定義を説明します。関連するモノカルチャー・モノリンガルという言葉もあわせて覚えておくといいでしょう。
1-1.バイカルチャー(biculture)は和製英語
バイカルチャーは英語表記の場合「biculture」となりますが、本来的にはバイカルチュアル(bicultural)が正しい英単語となります。日本語での言いやすさを理由に、バイカルチャーの言い方が一般的です。
そのため、本ページでも和製英語のバイカルチャーで表記しますが意味としては、カルチャー(文化)という言葉があるように複数(正確には2カ国)の文化を理解している状態を示します。
1-2.2カ国の文化や習慣・道徳を理解できている
簡単に言うと海外文化の理解ということですが、バイカルチャーでは言語力というより文化・習慣などの適用になります。以下がバイカルチャーの理解例です。
- 海外の食習慣を把握している
- 電車や地下鉄など、公共の交通機関を使いこなす
- お礼の仕方や初対面の挨拶など作法を実践できる
バイリンガルの言語力に加えて、海外の文化やセンスを身につけているバイカルチャーであれば、振る舞いや考えが現地の人と同等=ネイティブレベルだと言えるでしょう。
1-3.反対語はモノカルチャー(1カ国だけ)
日本と海外の文化について理解があるバイカルチャーに対し、1カ国の文化しか適応していない方はモノカルチャーと言われます。また、言語面でも同様に2言語を話せるバイリンガルと、1言語しか話せないモノリンガルの対比があります。
例えば、日本語と英語が話せる方でシンガポールの文化・習慣も理解できているかどうかという考え方では、以下のような分類となります。
- 英語が話せてシンガポールの文化・暮らし方も分かっている:バイリンガルでありバイカルチャー
- 英語が話せるものの、シンガポールの文化は詳しくない:バイリンガルでありモノカルチャー
- 英語は話せないが、シンガポールの短期移住経験はあり文化には詳しく:モノリンガルでありバイカルチャー
- 英語は話せず、海外文化も知らない:モノリンガルでありモノカルチャー
仮に英会話ができなくても、積極的に海外旅行をしていたり短期滞在をしている方であれば現地の文化を把握されていることもありますので、モノリンガルだけどバイカルチャーの素質があるケースも考えられます。
2.英語習得(バイリンガル)を目指す場合バイカルチャーの理解も重要
バイカルチャーの重要性や目指す理由について。英語学習と関連した内容で説明します。これから英会話を勉強したい方は言語力の対策を重視しがちですが、バイカルチャーになるメリットも大きいですね。
2-1.完璧なバイリンガルは社会文化も理解できている
ネイティブの英語レベルに到達しているバイリンガルは、英語の上手さだけでなく海外の社会文化も理解できています。
仮に英語のリスニングができて発音が上手な方でも、カルチャーの理解が不足していたり海外のマナーがわからないとコミュニケーションがぎこちなくなることもありますね。
例えば英語を使うシンガポールでも、電車やバスの中の飲食が禁止であることを知らなかったり、飲酒やドレスコードなどのルールを把握していないとトラブルになる可能性もあります。また、シンガポール人は学歴について敏感であったり、職業に関するこだわりなど性質的なものを把握しないと、英語が話せても仲良くなれないケースもあるでしょう。
2-2.バイカルチャーになれば語学不足もカバーできる
逆を言うと、完璧な英語を使えなくてもバイカルチャーになれば海外である程度コミュニケーションが取れるようになります。
現地の礼儀が整っていたり挨拶が自然だと好印象で、身の振る舞い方・ジャスチャーも海外の習慣に則ることでネイティブに伝える力が向上します。
- アメリカでは初対面の方でもフランクに話しかける
- イギリスの場合、プライバシーを尊重する文化もあるので徐々に相手との距離を詰める
- 義務教育から自分の考えや意見をハッキリ言う習慣で育ったフランスでは、自己主張を積極的にする
など、各国の文化・習慣にあわせたコミュニケーションをすることで会話もスムーズに進みます。
2-3.英語学習と一緒に文化も理解できればより英会話が楽しくなる
英語学習だけでなく興味のある外国の文化も学ぶことで、これまで知らなかった世界を体験できたり英会話ができるイメージがより具体化されてやりがいを感じるでしょう。
最初は海外文化の作法に慣れず、抵抗感もあるかもしれませんが実践するうちに自身の価値観が広がり、ポジティブなマインドで英語を使えるようになれる可能性もあります。
また、日本人の視点から、「寿司がとても美味しく、来日して良かった!」とか「日本人は親切で、すごく好きになった!」など文化の理解がある外国人と話すと嬉しく感じるように、現地の文化を共感してコミュニケーションを取ることでネイティブに喜ばれるでしょう。
3.バイカルチャーになる方法は?
バイカルチャーになる方法として、英語学習と並行して海外文化を学ぶことが重要となります。
子供の時に学ぶバイカルチャー・バイリンガル教育や、社会人になってから学習し始める英会話、それぞれのポイントをご紹介します。
3-1.子供向けのバイリンガル教育では日本との文化の違いを教える
バイリンガル教育での注意点では、子供が日本と海外の文化を中途半端に認識してしまう恐れがあります。文化や習慣の混同を避けるためにも、親から子供に以下のようなポイントでバイカルチャー指導をするといいでしょう。
- 家と外、帰国時など場面に応じて適応する文化を明確に区別する
- 日本ではこういう礼儀になるなど、違いについて親から子供に説明をする
- 英語を使うこと、海外文化に慣れることを楽しく感じてもらう
教えることも大事ですが、幼い子供にとって強制的に言語学習などやらされてしまう感が出ると、文化の適応も難しくなります。日本と海外の文化や言語に興味を持ってもらうための努力も必要ですね。
3-2.大人が英会話を始める場合|海外のコミュニケーションスタイルを知る
大人になってから英会話学習を始める際も、バイカルチャーの理解が重要です。
英語力・英会話スキルはコミュケーションの取り方・テクニックも一つの要素で、相手の話を聞いている際の反応や感情的なリアクションを表現できることで、ネイティブとの会話がスムーズになります。
海外のコミュニケーションスタイルは日本と異なる部分があり、結論を先に話したりダイレクトな表現が好まれる傾向など知っておかないと、英語が話せても印象を悪くしてしまう可能性もあるでしょう。
3-3.日本の伝統文化も勉強する|ネイティブに教えられる知識も
また英会話で役立つポイントとして、日本の文化も理解しておくと外国人との話題で活用できます。
お互いの文化やスタイルを教え合うような関係が理想的で、日本の歴史や最新のトレンドなどを把握して、外国人の友達に説明することで良好や関係をきずけるでしょう。それと、海外文化との比較で改めて日本文化を見直し考えてみる良い機会にもなります。
3-4.留学のほか語学交流などでネイティブと話せば理解が深まる
海外文化の理解ではネット上の情報でも確認できますが、より効果的なのがリアルな英会話です。留学やワーキングホリデーで現地の方とコミュニケーションを取ったり、語学交流を通して話すことも可能です。
異文化交流は直接話すほか、オンラインやチャットを通してネイティブと接点を持てます。
- 海外現地の暮らしはどんな感じか?
- 休日の過ごし方は?
- 海外の正社員はみんな勤勉?
など、海外での暮らし方や考え方など気になるポイントを直接聞いてみることで、文化・社会のイメージが具体化されるでしょう。詳しくは、ネイティブレベルの英会話を目指す方法でご紹介しています。
4.英語を本格的に習得するならバイリンガル+バイカルチャーを目標に
これから英語を話したい方向けに、言語力が求められるバイリンガルと文化の適応が重視されるバイカルチャーを目標に勉強するといいでしょう。
4-1.英語コミュニケーションの目的・レベルを設定
目標とする英語や英会話の利用シーンは個人によって異なり、自分の目的に合った学習目標を考えるといいでしょう。
- 将来的にはシンガポールの移住を考えているので、シンガポールの文化も学びたい
- イギリス支社での勤務を希望としており、ビジネス英語とイギリスのマナーを習得したい
- フィリピンにいる友人が英語ペラペラで、英語を学びながら仲良くなりたい
英語レベルのほか、どのような国・土地でコミュニケーションを取れるようになりたいかイメージしてみてはいかがでしょうか。
4-2.英語力と海外文化の知見があれば転職も有利
英語力と海外文化の両方を備わっていれば、今後の転職やキャリアチェンジにも活かせます。外資系企業では求人条件に、TOEICスコアのほかバイカルチャーでの生活経験で評価されるケースがあります。
英会話スキルとあわせて「イギリスでの短期留学でカルチャーを理解しました」や「前職では外国人スタッフとのコミュニケーション経験があります」など、海外文化への適用をアピールすることで転職が有利になるでしょう。
また、バイカルチャーな人が多い職場は刺激がありグローバルな視点で学べることが多いメリットもありますね。
4-3.Aloha Englishなら外国人講師や海外在住経験のある講師から学べる!
海外文化について深く学びたい方は、英会話スクールで外国人講師から教えてもらうといいでしょう。Aloha English英会話の外国人講師は、日本語のコミュニケーションで優しく指導させていただきますので、初心者の方でも安心して英会話学習ができます。
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