英語力に課題がある方で、スピーキングや表現力を鍛えたい場合には言い換えスキルを覚えておくと便利です。
例えば、「友人同士の喧嘩を穏便に済ませることができた」ことを伝えたい場合、「穏便に済ませる」って英語で何て言うのか分からず伝えられないケースもあるでしょう。
実際、穏便に済ませる=丸く収めるということで「I settled things peacefully.」という言い方ができますが、フレーズを覚えておかないと表現できない文です。
そこで、英語の言い換えスキルを使うことで学習していない表現でも伝えることが可能となります。言い換えのポイントと、英語力を鍛えるおすすめの学習方法など説明しますのでご参考ください!
1.英語力=言い換え力の理由
英語力は基本的な知識やリスニング・スピーキングなど、英語を使ったコミュニケーションに関する総合的なスキルを意味しますが、言い換え力はかなり重要となります。
1-1.言い換えスキルが身につくことで知らない英単語も表現できる
言い換えスキルは以下でも具体的に説明していますが、端的に言うと自分の知らない難しい英単語・フレーズを簡単な英語に置き換えて表現する形となります。
例えば、日本語で「項垂れる」という言葉を小さな子供に伝える場合、そのままの意味では伝わらないので「悲しんでいる」とシンプルに言うように、英語表現でも言い換えスキルが有効となります。
冒頭でも紹介した「友人同士の喧嘩を穏便に済ませることができた」の「穏便に済ませる」を英語で何と表現するか分からない場合、言い換えスキルにより「I was able to stop the fight.」(私は争いを止めることができました)と、簡単な英単語で伝えることが可能です。
言い換えが自然にできると上手に英語を話せるようになり、言いたいことも簡単に表現できます。英語力を鍛えるために英単語やフレーズの暗記を優先している人も多いと思いますが、この言い返えスキルが英会話上達の近道となりますね!
1-2.ネイティブに通じないフレーズでも言い換えで対応
また、英語圏同士でもイギリス英語による違いがあり、フレーズが通じないケースもあります。
例えば、イギリス英語のスラングで「I’m gobsmacked.」(びっくり仰天した)という表現がありますが、これをアメリカで言っても理解されない可能性があります。
そのため、「I’m very surprised.」(とても驚いた)と言い換えすることで伝わるような感じになります。ネイティブ同士の英会話でも認識していない英語表現がありますね。
1-3.スピーキング練習でも言い換え(パラフレージング)は効果的
また、言い換えスキルは実用的なメリットのほかスピーキング練習でも効果的です。以下の記事でも紹介していますが、パラフレージングで英語学習をすると語彙力・表現力の向上に繋がります。
パラフレージングの流れは以下の通りで、総合的な英語力を鍛えるのに必要な練習を網羅しています。
- 英語を聞く(リスニング)
- 内容を理解する
- 別の英語に置き換えする(言い換え練習)
- スピーキングでアウトプットする(表現練習)
独学での英会話でおすすめですので、ぜひお試しください。
2.初心者向け:英語力を鍛える基本的な言い換え練習
実際に言い換えトレーニングをする方法で、初心者向けの練習方法からご紹介します。汎用的な英単語が使えると幅広く表現できますので、英語のおすすめ基本動詞もぜひ確認してみてください!
2-1.単語レベルでの言い換えから慣れる
まずは単語レベルで言い換え・別の表現をしてみるところから練習してみましょう。リスニングした英語に対して、別の英単語で置き換えすることで語彙力も向上します。
【英語の言い換え例】
- postpone(延期する)→ put off(延期する)
- acrimonious(辛辣な)→ bitter(厳しい)
- healthy(健やかに)→ cheerly(元気に)
似たような意味を日本語で探し、平易な言葉に日本語で当てはめることで言い換えがスムーズにできます。
2-2.フレーズ単位での言い換えも実践
フレーズ単位での表現も英会話でよく使いますので、言い換えでインプット・アウトプットをしてみましょう。以下例でも分かりますが、言い換えをする際は簡単な英語で表現していますね。
【英語の言い換え例】
- in a relaxed way(のんびりと)→ without any worries(心配事なく)
- drop off(降りる)→ get off(降りる)
- have a great regard(尊敬する)→ look up to(尊敬する)
3.英語力がさらに上がる言い換えのポイント
初心者向けの言い換えイメージについてご紹介しましたが、「同じ意味で違う英語に言い換えするといっても、思いつかない…」とか「英会話で実践すると、考えるのに時間を使ってしまう」など、スムーズに変換できない方もいるでしょう。
そこで、英語力を上げる言い換えスキルのポイントや、早く変換するためのコツなども説明します。
3-1.英英辞書を活用しながら単語やフレーズを説明
英語学習では英和辞書をネットで利用することも多いと思いますが、英英辞書の活用も重要です。分からない単語を日本語で調べるのではなく、英語でどう説明されているか英英辞書で確認することで言い換えできる単語やフレーズを学べます。
また、「eat」や「happy」など普段から使っている簡単な英単語も英英辞書で調べてみると、別のフレーズ・表現方法も理解できますので有効活用するといいですね。自分の知っている・イメージしている物を英語で説明することで相手にも伝わり、英語力が鍛えられます。
3-2.簡単な日本語・英語にしやすい日本語に言い換えて説明
英語の言い換えでは日本語の工夫も必要で、日本語自体を簡単に言い換えすることで英語表現が思いつきます。以下が置き換え例です。
- 外資系企業 → 海外の企業(foreign company)
- 契約破棄 → 契約の解除(cancellation of contract)
- 個人事業主 →小規模でのビジネス経営者(small business owner)
似ている表現やで言い換えすると、英語でどう伝えられるかイメージできるでしょう。また、英語力をあげるためには、英語にしやすい日本語に言い換えることがとても大事です。
中学・高校で英語の授業を真面目に受けていた人は、「日本語から英語」にする英作文を学習した記憶がある方も多いでしょう。教科書にある英作文は難なく英語に変換することができます。しかしいざ自分の言いたいことを英語にしようとすると、単語や文法で詰まってしまい表現がわからない….という現象が多々起こります。
例えば、以下のような例文をご紹介します。
『最近ダイエットを始めました。仕事での大きなストレスが原因で食欲をコントロールできませんでした。だから大量にお菓子や甘いものをついつい食べ過ぎてしまった。それが原因で体重増加につながった。』
これは当スクール・Aloha English英会話の生徒が実際に書いた文章の内容ですが、この日本語を英語に変換しようとして、つまづいてしまいました。そこで担当講師が以下文の通り日本語のテコ入れをしました。
『私は最近ダイエットを始めました。私は自分の食欲をコントロールできませんでした。なぜなら私は大きなストレスを仕事上で感じているからです。私はお菓子や甘いものを食べすぎてしまいました。だから私は体重が増えてしまった。』
I have started dieting these days. I couldn’t control my appetite because I feel stressed at work. I eat snacks and sweat too much. So I gained weight.
- dieting :ダイエット
- these days:最近
- appetite:食欲
- gain weight:体重が増える
やや不自然な日本語ですが、伝えたい事柄を英語にしやすい日本語に整えます。それから英語にすると、簡単に英語に変換することができます。
3-3.長い文章・会話の要約(サマライジング)も効果的
より長い英文や会話について、要点をまとめて伝える練習も効果的です。英語の要約(サマライジング)でトレーニングすると、英語の読解力・理解力が鍛えられたり、要点をシンプルに表現する力がつきます。
上級者向けの練習方法ですが、英会話が上達するスキルを一通り対策できますのでおすすめです。YouTubeのニュースチャンネルや、海外のYouTuber動画などを視聴して、その動画を英語で紹介するといった練習から始められるでしょう。
▷参考:英語のリスニング対策でおすすめのYouTubeチャンネル
4.英語の言い換えトレーニングでおすすめの学習方法まとめ
英語の言い換えトレーニングで、具体的な教材や学習方法も最後にご紹介します。特に有料の教材を購入する必要はなく、当サイトの関連記事から独学の方法も解説していますのでぜひご参考ください。
4-1.ネイティブの英語表現をドラマや映画などで学ぶ
実際にネイティブが使っている英語表現を学ぶには、海外のドラマや洋画のリスニングが役立ちます。好きな作品を観つつ、気になったフレーズや会話を何度も聞いて、スピーキングの練習で活用するといいでしょう。
ポイントはただ観る・聞くだけでなく、インプットした英語を自分の発音でアウトプットすることが重要です。ただリスニングするだけでは身に付かなく、リスニングとスピーキングをセットで対策しましょう。
4-2.英語日記やジャーナリングで練習
初心者向けの英語表現トレーニングでは、日記・ジャーナリングでの練習もおすすめです。
普段の出来事や特定のトピックについてライティングを毎日続けると、「毎回同じフレーズを使うのもワンパターンだから、同じような出来事でも違う表現で書いてみよう」と言い換えスキルの活用機会も増えますね。
- 今日自分がしたこと(職場や学校での出来事)
- 最近気になったニュース、時事について
- 今日覚えたフレーズ、英文法
など、英語日記で書けることは様々あります。1日10分ほどの短時間からでも、継続することで英語力が鍛えられます。
4-3.英語の言い換え力を上げるには基礎的な文法・単語の理解も
英語の言い換えスキルをより活用するには、英語の基礎知識をマスターしておくことも大事ですね。
例えば中学英語が苦手だった方は、過去形や未来形などの時制表現がよく分からないこともあるでしょう。ただ、過去や未来の表現を正確にできると、昨日や先週のエピソードを幅広くできたり今後の予定・将来について紹介できたり、多くの情報を英語で伝えられます。
基本的な英単語や文法を理解しておかないと英会話で話せることが限定されてしまいますので、中学英語から復習してみてはいかがでしょうか。
4-4.英語力に自信のない方は関連記事もチェック!
ほかにも、英語学習や英会話に関するお悩み・課題は個人によっていろいろあります。当サイト・Aloha English英会話でもはじめに生徒さんのお悩みご相談をさせてもらっていますが、英語力に自信のない方は不安もあるでしょう。
- 他の英会話スクールに通ったことがあるので、どうして英語力が伸びないのか?
- 独学で英語を勉強しているけど、正しい勉強方法かどうか分からない
- 自分がどれくらいの英語力が必要なのか、イメージできない
など、気になることがある方は関連記事でも英語学習の対策をご紹介しています。英語力の向上でおすすめの勉強法や、以下記事もあわせてお読みいただけますと幸いです!
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