現在形と現在進行形の使い分けについてご存じでしょうか?
現在進行形は「今まさに進行中のこと」、現在形は・・あれ?なんだっけ。
現在形は時制の1つで、1番最初に習うはずの文法です。しかし現在形と現在進行形の違いを明確に説明できる方は意外と少ない。使い分けができるだけでも英会話のレベルアップに役立てるはずです。
この記事では以下の3つに関して詳しく解説してきます。
- 現在形と現在進行形の使い分け
- 現在形の使う場面とは
- 現在形の3つの意味について
さらに英語を話すための基礎知識としての時制についてもまとめました。時制さえ会話でスラスラ使いこなすことができれば、外国人とコミュニケーションがとれるようになる!とお約束します。ぜひ最後までご覧ください。
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1.日本人がよく間違える現在形と現在進行形の使い分け
「〜する・食べる・読む」のような日常的な動作を表現するときに現在形を使います。「~している・食べている・読んでいる」のように、今まさにおこなっている動作を表現するときに現在進行形を使います。現在形と現在進行形の違いが英語学習の妨げになることがあります。今回はこの違いについて、解説していきます。
1-1.「習慣的な動作」と「今まさに行っている動作」の違い
「本を読む」と「本を読んでいる」にはニュアンスの違いがあることにお気づきでしょうか。現在形と現在進行形のニュアンスには明確な違いがあります。
では例文を用いながら説明していきます。
習慣的な動作(現在形):I read a book.
現在を含め、続けている習慣を表現することができます。日本語では「私は本を読みます」となります。
今まさに行っている動作(現在進行形):I am reading a book.
今起きている瞬間的な変化を表現することができます。日本語では「私は本を読んでいます」というニュアンスになります。
1-2.現在の状態を表す動作と一時的な動作の違い
現在形と現在進行形のニュアンスの違いについて、普段から区別できるように、見分けかたについて解説していきます。
過去形と過去進行形の違いは「過去進行形の意味を知るには過去形との違い・使い分けも大事!【文法・例文もチェック】」で解説しています。
現在形と現在進行形を見分ける方法
- 動詞が原形(または三人称単数)で使われていたら「現在形」 =習慣的な安定したできごと
- Be動詞+ingが付いていたら「現在進行形」=今の瞬間に起こっているできごと
- I eat lunch. →現在形
- He eats lunch.→現在形
- I am eating lunch.→現在進行形
現在形と現在進行形では形が違います。頭で理解するだけでなく、音読をして「音としても」違いを確認しましょう。会話で適切に使うコツです。
現在形と現在進行形が混同してしまう原因は日本語訳
日本語では、どちらも「している」と表現することがあり、日本語をパッと見た感じでは判断がつかない場合があります。習慣なのか、今まさにしていることなのか、意味を確認することで現在形と現在進行形の使い分けを明確にすることができます。
進行形に関する知識は「イキイキ感と覚えると理解しやすい進行形を基礎から応用まで徹底解説」で詳しく解説しています。進行形は日常会話で頻出の文法表現です。
2.日常会話で現在形がよく使われる2つの場面

現在形は習慣だけでなく、とても豊かな表現力を持っています。日常生活で使う場面をご紹介します。
2-1.自己紹介をするとき
自己紹介で使われるフレーズの多くは、「習慣的に続いていること」について現在形で説明ができます。例文で見てみましょう。
例) I live in Tokyo.
「私は(継続的に)東京に住んでいる」ことが伝えられます。
2-2.心理的な状態または動作を表すとき
心理的な状態(思考や感情)は現在形で表されます。心理的な状態を表す動詞は現在進行形にできません。心理的な状態を表す動詞とその例文を見てみましょう。
心理的な状態を表す動詞
- feel (感じる)
- think (思う・考える)
- understand (理解する)
- believe (信じる)
例文
- I feel comfortable now.
「私は今快適だよ」 - He believes that Santa Claus comes to his place.
「彼は、サンタクロースが彼のところに来ると信じている」
心の動きは現在形を用いることで、心理的な状態が表現できます。続いて、心理的な動作を例文で見てみましょう。
心理的な動作を表す動詞
- promise(約束する)
- request(要求する)
- decide(決心する)
例文
- I promise I won’t be late anymore.
「もう遅れないと約束するよ」 - She decides to go abroad.
「彼女は外国に行くと決心する」
心のなかで決心することは現在形で表します。
3.実は難しい現在形が表す本来の4つの意味
現在形が表すのは現在のことだけではありません。現在を含めた4つのパターンが存在します。
3-1.習慣や反復動作を表す現在形
習慣や反復動作とは
過去から現在を含めて日常的にくり返し行っていることです。家から電車に乗って会社へ行く、朝ごはんを食べるなど、日常でくり返し行っているさまざまな動作について表すことができます。
よくわかる3つの例文
例文は、日頃から私たちがくり返し行っている動作です。
- I take the train when I go to work.
「仕事に行く時に、その電車に乗ります」 - He brushes his teeth after breakfast.
「彼は朝食のあとに歯を磨きます」 - My coworker reads a newspaper in our office.
「私の同僚はオフィスで新聞を読みます」
3-2.不変の真理を表す現在形
不変の真理を表す現在形とは
不変の真理とは、いつの時代にも変わることのない自然現象や心理、通念を指します。
よくわかる3つの例文
例文で具体的な内容をご説明していきます。
- Human beings die someday.
「 人はいつか亡くなる」 - The sun rises in the east, sets in the west.
「太陽は東から昇って西に沈む」 - Water freezes at zero degrees.
「水は0℃で凍る」
いつの時も変わることのない事柄は現在形で表します。
3-3.状態を表す現在形
状態を表す現在形とは
Be動詞、have, know, want, need、like など、現在の心の感情や感覚が一定の期間保たれている状態を表します。現在を表す動詞と、状態を表す動詞は、役割が被っているものがあります。進行形にできない動詞を現在形で表します。
とてもよく使われる動詞が多いので、この機会に憶えることをおすすめします。詳細は参考記事をご覧ください。
参考:動作動詞と状態動詞の「現在形」、ならびに「現在進行形」
よくわかる5つの例文
例文で具体的な内容を説明していきます。
- I am sad because I heard the story.
「その話を聞いてとても悲しいよ」 - I feel the wind of the sea.
「海の風を感じる」 - I have five kids.
「私は子供が5人いる」 - She knows who he is.
「彼女は、彼が誰か知っているよ」 - I like chocolate.
「私はチョコレートが好き」
✖ I’m liking chocolate
私は今この瞬間だけチョコレートを好きなわけではありません。また状態を表す動詞は、Be動詞+ingの進行形にはできません。現在形で表します。
4.初心者が英会話を上達させるコツ|12種類の時制を完全攻略

中学生の時に習っていた時制の内容をおさらいすることで、英会話のレベルを格段に高めることができます。英語を上達させるための12種類の時制攻略法をご紹介します。
4-1.時制が使いこなせると時系列での会話が上手くいく
日本語でも同様、会話のやり取りで大事になるのが「時制」です。時制を使いこなせるようになると、相手が理解しやすい英語を話せるようになります。
現在・過去・未来で構成されている会話
普段何気なく話されている会話のほとんどが、いずれかの時制を含んでいます。昨日会った出来事を伝える、明日の予定について聞かれるなど、過去や未来の時制について意識をすると、会話の表現を広げていくことに繋げられます。
理解しているだけでなく会話で実践することが大切
長いあいだ、英語学習は机に向かって書きながら勉強することで教わってきました。しかしインプットだけでは上達は望めません。積極的にインプットした知識をアウトプットすることが英会話を上達さるためのコツです。
4-2.英語が苦手な方は6種類の基本時制から始めることがポイント
ポイントとなる6つの時制はとてもシンプルです。現在形を変化させるだけで、過去や未来を説明することもできます。
英語の基本時制
英語で話すときに以下の3つの時制が使えるようになるだけで、英語でのコミュニケーションがとれるようになってきます。どれも簡単な時制ですので、しっかりと身に着けてください。
現在形
現在形が表すことは「習慣」と「事実」だけです。Be動詞を使うものと、動詞の原形を使うものの2種類で表すことができます。
過去形
今現在とは関わりのない、過去にあったできごとや事実などを表現することができます。動詞の原形を過去形に変化させることで表します。「中学英語をやり直し!!大人向け講座〜今さら聞けない過去形〜Aloha English英会話」の記事で過去形の使い方や意味を詳しく解説しています。
未来系
基本的に未来で起こるであろう「予定」や「意志」を表します。will・will be・be going toなどを主語のあとに入れて表現します。未来に関することでも、ほぼ100%確定している未来であれば現在形で表すという例外もあります。
未来形の基礎知識は「中学英語をやり直し!!大人向け講座~ワクワクする未来形~Aloha English 英会話」でも詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。
進行形を表す時制
進行形は、継続している行動について指します。Be動詞+ingで表します。
参考資料:イキイキ感と覚えると理解しやすい進行形を基礎から応用まで徹底解説
現在進行形
今まさに起こっていることを表します。日本語では「~している」「~しているところ」というニュアンスで使います。
過去進行形
現在進行形を過去形にしたもので、一定の期間、過去に継続していたできごとを伝えるときに用います。Be動詞の現在形(am・is・are)を、過去形は(was・were)に変化させます。「過去進行形の意味を知るには過去形との違い・使い分けも大事!【文法・例文もチェック】」も参考にしてください。
未来進行形
未来において起こることがあらかじめ決まっているとき、起こる内容や意志を示すことができます。主語のあとに Will をつけて表します。
4-3.英語学習が得意な人だけ|上級者向けマニアックな6つの応用時制
英語に慣れてきた人には、さらに細かく区切った時制を使った応用的な時制が6つあります。
完了形を表す時制
完了形は全部で3種類あります。完了形は日常会話でもよく出る形です。しかし、未来や過去の完了形は会話ではほとんど使われることがありません。試験勉強や資格試験などの学習をされる方のみに必要な文法です。
現在完了形
現在完了形は、継続(ずっとしていること)・経験(したことがあること)・完了(していたこと)・結果(したこと)を表すことができます。 have+過去分詞を用います。
参考資料:中学英語をやり直し!!大人向け講座~現在完了って何だ?~Aloha English 英会話
過去完了形
過去に終わっているできごとで、ある時点まで継続していたことを表現できます。主語のあとのhaveを had(過去形)にします。
参考資料:英語の過去完了形|訳し方や現在完了形との違い・4つの用法や例文
未来完了形
未来において、決まった時点ですでに終えていることを伝えることができます。主語のあとに will+have+過去分詞で表現します。
参考資料:未来なのに「完了形」?未来完了形・未来完了進行形の使い方
完了進行形を表す時制
完了進行形は、以前からしていることがあり、今も継続していると伝える表現です。主語のあとにhave+been+ingで表します。
現在完了進行形
過去にしていた動作や経験を、今もなお継続していることを伝えることができます。現在完了形よりも、been+ing を使うことで、継続しているニュアンスをより伝えることができる表現です。
参考資料:現在完了進行形とは?8分でサクッと分かる使い方と現在完了との違い
過去完了進行形
今はしていないが、過去のある時期から継続して一定期間続けていたことを表現するときに使います。主語のあとに had(過去形)を用いて表します。
参考資料:過去完了・過去完了進行形っていつ使うの?現在完了との違いとは
未来完了進行形
未来のある地点から、その先も予定として継続しているであろうことを表します。主語のあとに willを付けます。
参考資料:【英文法解説】未来完了進行形ってどんなときに使うの?
5.まとめ
現在形とは、習慣・心の状態や動作、不変の真理などを表すことを学びました。現在形の感覚を持ったうえで会話していくと、さらに相手の言いたいことや自分の伝えたいニュアンスが明確になっていきます。
すでに持っている知識を自分の伝えたい内容にして発話を練習することで、頭の中だけにあった知識が英会話の体験へと変換され、使える英語も自然と増えていきます。
自分を表現するための英語のコミュニケーションをぜひ「楽しむこと」を重点に取り組んでいただけると幸いです。
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