過去進行形の意味を知るには過去形との違い・使い分けも大事!【文法・例文もチェック】

過去進行形と過去形の違い

過去進行形は英語表現において重要な時制の一つですが、日本語で過去進行形について普段から意識することはあまりないと思いますので、具体的なイメージが思い浮かばないこともあるでしょう。

簡単に説明しますと、過去進行形は過去のある一点(場面)において継続していた動作を表現しますが、「主語 + be動詞現在形 + 動詞のing形」の現在進行形からbe動詞を過去形(was/were)にするだけの変化なので、過去進行形の文法自体はそこまで難しくないですね。

ただ、過去進行形と過去形の違いについて分かりづらい点がありますので、比較しながら解説いたします!

1.過去形と過去進行形の違いとは?

過去進行形は過去において、とある場面で「〜をしていた」と継続している動作を表現をします。そのため、通常の過去形とは違うニュアンスになりますね。

1-1.過去進行形は過去の時点で継続的な動作

日本語の例文だと、「猫が家に帰ってきた時に、私は映画を観ていた」とか「私が電話をした時、弟は食事をしていた」など、進行中である様子について言えます。

I was watching the movie when my cat came home.
→映画を観ることは瞬間的な動作でなく、数時間ずっと観ていることを表現

My brother was eating when I called him.
→弟の食事も電話をする前から継続していた動作

また、文法的な違いに触れますと過去進行形は「主語 + be動詞過去形 + 動詞のing形」で、be動詞を過去形にする必要があります。通常の進行形に関する基礎知識のほか、be動詞の関連記事もありますのでチェックしておくといいですね。

be動詞過去形の変化・正しい使い方はこちら!

また、文法的な話だと動詞のing形は現在分詞と呼ばれるもので、分詞の動詞的用法として進行形が使われますね。詳細は英語の分詞(現在分詞・過去分詞)解説ページでも取り上げています。

1-2.過去形は過去の一点だけの動作

対して、過去形の場合では続けている行動ではなく既に起きていた(またはその時点で、既に終わっていた)動作です。

そのため、前後の流れを切り取ったようなイメージで「その時」だけ起きていた内容について過去形で表現します。例文は以下の通りです。

I watched TV. (私はテレビを観ていた)

She ate lunch. (彼女はランチを食べた)

過去形・過去進行形のイメージ

過去形と過去進行形の違いについて、時系列的に比較すると上図の通りです。過去進行形ではとある過去の地点から継続的な行動して表現できますが、過去形の場合は過去の一点だけの情報として使われますね。

他の時制との比較・解説まとめページ!

1-3.過去進行形は時間を示す単語やwhen・whileと相性が良い!

そのため、過去進行形での表現が自然な状況は「~した時に〜していた」というケースで、接続詞の「when」をよく使います。

I was talking with my friend when you texted me. (あなたがメッセージをくれた時に、私は友達と話をしていた)

I was cleaning my room when the earthquake occurred.(地震が起きたときに、私は部屋を掃除していました)

whenの接続詞としての用法についてwhenとifの違い・使い分けでも解説しておりますのでご参考までに。そのほか、昨日の夕方(yesterday evening)に友達と話していましたなど、時間を表現する英単語で「いつから〜をしていた」と継続している様子を言えますね。

また、接続詞の「while」は「〜している間に」という意味で使われますが、以下例文のように継続的な動作と相性が良く表現できます。「〜している時」も過去進行形で言えますね。

She was reading magazines while I was studying. (私が勉強している間、彼女は雑誌を読んでいました)

I ordered a pizza over the phone while it was raining.(雨が降り続いていた間に、電話でピザの注文をしました)

1-4.過去進行形と過去形の違いを会話例から紹介!

一方、過去形はただ単純に過去に起きた事実を伝えるだけですので、「昨日は友達を話をした」や「部屋を掃除していた」だけの情報ならわざわざ過去進行形にせずとも過去形で十分ですね。

【過去形・過去進行形の会話例】

What did you do in your room?(部屋で何をしていたの?)

I was playing games with my friends.(友達とゲームをしていたよ:過去進行形での表現)

I didn’t notice. Shall I bring something sweet?(気付かなかった…彼らにお菓子でも持っていきましょうか)

Thanks. I’m sorry I forgot tell you about this.(ありがとう。(友達が来ることについて)言ってなくてごめん:過去形での表現)

このように、過去で継続していた動作とそうでない出来事について、過去進行形と過去形で使い分けています。「忘れてた」は継続していないので通常の過去形ですね。

過去進行形の用法も大事ですが、時制的により基礎になる過去形も使えるといいですね。過去形の文法ルール・解説ページでもご紹介しています。

2.過去進行形の作り方|日常英会話で使える例文

「〜の時に〜をしていた」と表現される過去進行形では、否定文のほか質問・疑問文でも使えますので、様々な文例について以下でまとめました。

2-1.過去進行形の肯定文・否定文

過去進行形の文法・語順は上記でもお伝えした通り「主語 + be動詞過去形 + 動詞のing形」が基本となりますので、肯定文(通常の文)は以下のような英文です。

I was walking around the neighborhood. (私は近所で歩いていました)

We were talking about the future of this company. (この会社の将来について私たちは話し合っていました)

また、be動詞を含む否定形では動詞の後に「not」がつくため、過去進行形の否定文は「主語 + be動詞過去形 + not + 動詞のing形」で表現されます。

I wasn’t walking around the neighborhood. (私は近所で歩いていませんでした)

We weren’t talking about the future of this company. (この会社の将来について私たちは話し合ってはいませんでした)

省略形で使うことも多く、「was not」→「wasn’t」や「were not」→「weren’t」の変化も覚えておきましょう。

英語での否定文について一通り解説!

2-2.過去進行形の疑問文

相手に対して「〜だった時に〜していましたか?」と過去進行形で質問する場合には、「Was/Were + 主語 + 動詞のing形〜?」の語順になります。

Were you walking to the station when I called you? (私が電話した時、駅まで歩いている最中でしたか?)

Where were you walking to when I called you?(私が電話した時、どこへ向かって歩いていましたか?)

上の例文は似たような質問ですが、疑問形の場合「どこ」や「何で」などを聞くために「where」や「why」などの疑問詞も使いますね。より、英語での質問パターンを多く知っておくために5W1Hも確認しておくといいでしょう。

5W1Hを使った疑問文の作り方を詳しく!

2-3.受け身を使った過去進行形の英文例

それと、過去進行形では受け身(受動態)との組み合わせもあり、「主語 + be動詞過去形 + being + 過去分詞」の語順で言えます。

通常の受け身が「主語 + be動詞 + 過去分詞」で、be動詞とbe動詞のing形(being)が並ぶ形も覚えておきましょう。

Our house was being built just a year ago. (ちょうど一年前、私たちの家は建設中でした)

This mountain was being covered with snow.(その山は雪で覆われつつあった)

受動態の場合、人間などを対象に言うこともありますが物など「〜されている」状態について自然な表現ができますね。

中学英語で習う受け身の表現も大事!

3.過去進行形と似ている過去未来について(was going to~)

過去進行形の流れイメージ

過去進行形の表現では疑問形や受動態などの組み合わせがありますが、似たような表現で「過去未来」の表現もあります。

未来形では助動詞の「will」や「主語 + be動詞 + going to + 動詞の原形」というパターンもありますが、過去の地点において「〜するつもりだった」との予定を言うためにbe動詞を過去形にします。

  • 過去未来のパターン:主語 + be動詞過去形(was/were) + going to + 動詞の原形
  • 意味:~するつもりだった(けどしなかった)というニュアンスを伝える時

I was going to study English from yesterday.(昨日から英語の勉強をやるつもりだったんだよね)
→実際には勉強はやっていない。

He was going to say that, but she stopped him.(彼がそのことを言おうとしたが、彼女が止めた)
→同じく、言おうという意思は過去にあったが結果的にはやっていない。

こんな感じで「~するつもりだった」という表現を使うことができます。be動詞過去形と動詞のing形(going)で似たような感じですが、「〜していた」の進行形とは違う解釈ですね。

厳密に言うと過去進行形とは別ですが、一般的な未来形の表現方法について、過去形の組み合わせでもできることについて、参考までに覚えておくといいですね。

4.過去進行形と過去完了進行形の微妙な違いも確認!

それと、少し難しい時制ですが「過去完了進行形」との違いも理解しておくと、より正確な意味での英語表現ができます。完了形については過去からの結果や継続・完了などの動作を意味しまして、「主語 + has(have)+ 過去分詞 」の語順になります。

基本的な完了形の意味・使い方の解説ページ

基本的な完了形(現在完了形)から過去完了進行形に変える場合、「主語 + had been +動詞のing形」の語順になり、過去における二つの地点・場面(2年前〜1年前)における継続的な動作を意味します。

例文:I had been studying English for two hours when dinner was ready. 

例えば上の例文で、「夕食の準備ができた頃には2時間英語の勉強をし続けていました」との意味ですが、現在進行形と何が違うかについて以下のイラストで説明しました。

過去完了形のイメージイラスト

例文ではご飯ができた時の過去地点で話していますが、そのタイミングで動作が終わった状態(勉強を完了した状態)で、現在では勉強していない(夕食を食べて満足している感じ)といった時系列です。

過去のとある地点でもまだ動作を継続している場合には過去進行形になりますが、説明されている時点で続いていた出来事が終わった場合に過去完了進行形の英語表現ができますね。

そのため、「試験が近いからご飯を食べながらでも勉強を続ける!」との背景があった場合には、「I was studying English when dinner was ready」と過去進行形で言って、「ご飯の用意ができた後も勉強を続けていた」との解釈がされます。

5.過去進行形以外にも英語の時制を知っておこう!

過去進行形と過去形の違い、または過去完了進行形の差異についてご説明しましたが、英会話における時制の表現は大切であり話題を増やしたり正確なコミュニケーションを英語でする上で覚えておくべき文法ですね。

基本的な現在形の使い方や表現についてチェックするほか、自身の意思や予定など将来的なことを話す未来形の表現もよく使いますので、関連記事から学習してみましょう!

英語表現での未来形・be going toなどの使い方まとめ

▼英語の時制について一通りチェック!▼

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記事の監修者情報

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【松本兼頌(Matsumoto Kensho)】

カリフォルニア大学で語学とマーケティングを専攻。卒業後ハワイで広告営業を担当しました。余談ですが、ワイキキとカイルア担当だったので隠れスポットの話も得意です。

今までの海外経験を活かし、正しい英会話の習得方法を徹底解説。スピーキング ・発音・リスニングに関する記事を主に執筆しています。わからないことがあれば、お気軽に相談してください。