カランメソッド(Callan Method)は、1960年代にイギリス・ロンドンで生まれた学習メソッドで、通常の学習方法と比較して4倍のスピードで上達するなどの実証結果がございます。
英語でのアウトプット・スピーキングスキルを上げる際には効果的な方法ですが、カランメソッドでは正しいやり方や注意点を知っておくべきですね。そこで、こちらのページではカランメソッドの基本やポイントについてご紹介いたします。
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1.カランメソッドとは?|学習概要・実績について
カランメソッドは、考案・開発されたベルリッツの講師である「ロビン・カラン」の名前からネーミングされています。カランメソッドが使われ始めたのは1960年代ですが、今では英会話スクールのカリキュラムで利用されているほど知名度が高いですね。
1-1.通常の4倍のスピードで上達
カランメソッドで英語学習を進めることで、従来よりも上達するまでのスピードを格段に上げることができます。
一つの指標として、英語力を証明するテストであるケンブリッジ英語検定試験(PET)に受かるレベルになるまで、一般的な学習方法だと350時間程度を要するところ、カランメソッドであれば80時間程度の学習時間に短縮されます。
つまり、約1/4の学習時間で効率的な英語の勉強が捗るとされていますので、カランメソッドでは日本だけでなく世界各地で教えられていますね。
1-2.大手企業や英会話スクールで採用されているカリキュラム
カランメソッドの学習手順についてざっくり説明すると以下の通りで、リスニングやスピーキングに特化した内容です。
- 講師から生徒に2回質問されるので、生徒がすぐに回答
- すぐ回答できない場合、講師から回答文章を促す
- 正確に答えられない場合、すぐ講師から修正
質問から回答までのレスポンスの速さ・正確さを重視したトレーニングで、反射的に英語で答えられる英語脳の育成など効果的な面が多く、大手企業の研修や英会話スクールで利用されています。
1-3.カランメソッドでの英語学習がおすすめな人は?
基本的なリスニングや発声練習も重要ですが、より高いレベルの英会話ができるようになりたいなど、以下のような目的意識がある方にはカランメソッドはおすすめですね。
- 英会話の練習を続けているけど、なかなか上達が見込めない
- 日常英会話やビジネスシーンで使える英語スキルをマスターしたい
- ネイティブが話すように、よどみないスピーキングを目標としている
言わば、アウトプット型の英語学習でレベルアップしたい方はカランメソッドを試す価値があるでしょう。
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2.カランメソッドで期待できる学習効果
カランメソッドを実践することで得られる英語学習効果について、以下でまとめました。発話量の多いカランメソッドでは、英会話など実用的なスキルが鍛えられます。
2-1.文法や単語などの基本がアウトプットで身に付く
英語の基礎的な学習でインプットした文法や単語では、実際に使わないとなかなか理解が深まりません。そのため、アウトプットで正しい文法や単語を使うことが大事です。
カランメソッドでは正確な英文で答えることが重視されますので、正しい語順や文型で返答をする意識が身に付きます。即答という面で似ている英語学習ではクイックレスポンスの独学もありますが、カランメソッドはより正しい英語で答える練習となります。
2-2.英会話における応答・反応速度がアップ
カランメソッドのルールとして瞬時で答える点から、英会話の応答スピードが向上します。
英会話練習でなかなか返答までの時間が長くなる理由として、英語を頭の中で日本語に翻訳してから、再度英語に直してアウトプット(回答)するといった、英語脳が身に付いていないことが挙げられます。
対して、すぐに返答しなければならないカランメソッドは英語を日本語に直す暇もなく、英語を英語としてダイレクトに理解する力がつきますので、スムーズなコミュニケーションが可能になります。
2-3.一つの文章・センテンスで会話することが自然にできる
英会話スキルで伸び悩むケースとして、英文の表現力が狭いことも考えられます。極端な例ですが、『Yes/No』だけの回答や『I ate.』など短文しか答えられないと、中〜上級レベルの英語スキルにはなかなか至りませんね。
特にビジネス英語など専門的なシチュエーションで、ネイティブとのスピーキングを対応したい場合には、回答の速さだけでなくボキャブラリー・表現力も問われます。ですので、しっかりと一文フルで答えられるようになる習慣が大事ですので、カランメソッドで正確な英語を勉強することが求められますね。
3.カランメソッドの学習手順まとめ
以下では、カランメソッドで実践される具体的な学習手順をまとめました。カラン本校による紹介動画では、日本語字幕もありますのでこちらも参考になります。
3-1.講師・先生から早口な英語で2回質問される
カランメソッドの基本は、講師と1対1の英会話レッスンという形でトレーニングを行います。ポイントはまず、講師から早口な英語で2回質問されることですね。
When will the next meeting be held? When will the next meeting be held? (次の会議はいつ開かれる予定ですか?)
例文のように2回繰り返すため、1回目を聞き逃しても2回目でしっかり英語を聞き直すことができます。早口であることが前提なので、まずは講師の英文をしっかり聞き取ることに集中することが求められます。
3-2.質問した後には回答を促す|回答の冒頭だけを伝える
2回質問された後、すぐに回答できない場合には講師から回答の催促が入ります。
「It will…」など回答の頭部分を講師が言いますので、生徒側は遅れずに回答するようにいたします。全く回答が思いつかない場合でも、講師から少しずつ回答・ヒントを教えてもらえますので、サポートも入りつつ練習ができます。
3-3.質問に対して回答する|フルセンテンスで表現
カランメソッドでの回答では正確なセンテンスが基本となるため、「Next week」と単語で答えるのではなく、「It will take place next week.(会議は来週行われます)」と一文で答えるのが正しいですね。
最初は簡単な会話からスタートしますが徐々に難しいフレーズになるため、即座に一文を答えるのも大変になっていきます。
3-4.間違えた場合講師から即座に訂正
回答を間違えた場合には、講師からすぐに訂正が入ります。正しい構文・文法について指導してもらうほか、イントネーションや発音などの矯正もあります。
すぐに修正してもらうことで、次から正しい英語を使えるようになります。正しいスピーキングを短時間で学べるメリットもあり、ネイティブの発音やリズムなども学べます。
▷参考:英語の発音練習を基礎から解説!
3-5.短縮形で答えるのが基本
カランメソッドのルールとして短縮形(contraction)の表現があります。一般的な英会話で「I am」や「It is」などは短縮形で言われますので、慣れておくといいでしょう。
【短縮形の例文】
- I am → I’m
- You are → You’re
- can not → can’t
- I have → I’ve
- have not → haven’t
3-6.カランメソッドは繰り返しの練習がポイント
カランメソッドのレッスン中は質問禁止というルールもある中で、いかに繰り返し・反復練習を続けられるかというポイントも重要です。
最初は文法や単語のこともなかなか聞けず、早口で聞かれて何を言われているのかよく分からない…など困ることもあるかもしれませんが、慣れることによって徐々にカランメソッドのコツや反射的な回答が分かってきます。
ただ、ある程度の英語表現・スピーキングを実践する上では文法や構文など基礎的な英語スキルも必要になるため、独学での英語学習も土台として継続できるのが理想ですね。不安な方は、本サイトのコラム記事より独学サポートいたしますのでぜひご参考ください。
4.カランメソッドの注意点・学習する際のデメリットは?
カランメソッドは英会話レッスンでも人気のカリキュラムで、短期間で上達したい生徒さんからの希望も多いですが、一方で学習するデメリットもありますので確認しておきましょう。
4-1.独自のルールに慣れる必要あり|初心者には難しい
カランメソッドの要点として、正確な英語をすぐに答えることがあるため学習上のルールに縛られます。
- 講師からの質問は瞬時に答える
- 単語でなく一文で表現
- 短縮形で言うこと
- 文法など英語に関する質問は基本禁止
英語初心者の方でよくカランメソッドで効率よく英語力を鍛えたい目的もありますが、トレーニング自体は決して簡単ではないですね。
4-2.実用的な英語表現でないものも多い
また、カランメソッドで扱う英語はカリキュラムに沿った会話パターンであり、日常英会話で使う表現とは少し別物になるため実践的ではない注意点もあります。
日常英会話やビジネス英語で幅広いフレーズを覚えたい、といった目的意識が強い場合には独学でのスピーキング練習もおすすめです。英語から英語の言い換えでアウトプットの練習を増やしていく際は、以下の参考記事が役立ちます。
4-3.自分に合った講師でないと練習が進まない
カランメソッドでは基本的なルールがある一方で、講師の質や対応によって差が出ることもあります。質問を話すスピードが速かったり、回答が出ない時にもなかなかヒントや催促がなく困るケースもありえます。
それと、講師との質問・回答を連続していく上で講師側が無愛想だったり無表情のまま続けられると「自分の英語、間違っているのかな…?」と手応えが分からず不安に感じる生徒さんもいるでしょう。場合によっては英会話レッスンが辛いと思ってしまう失敗例もありますので、講師との相性も重要ですね。
5.カランメソッドなど本格的なスピーキング練習ならオンライン英会話!
スピーキング学習ではカランメソッドに限らず、本格的なカリキュラムでアウトプットを続けることでスキル向上に繋がります。
そこで、気軽に通えるオンライン英会話を活用できますが、「費用が気になる」という不安や「週1回程度のレッスン回数では足りない」などのご希望にあわせたAloha Englishのスピーキングレッスンコースがおすすめです。
5-1.Aloha Englishなら月20回までオンラインレッスンが可能
Aloha English英会話でははじめに、無料カウンセリング・体験レッスンで英語のレベルチェックをするほか、個々の学習目標や理想的なカリキュラムなどの提案をさせていただきます。
また、スピーキングレッスンコースでは複数のパターンをご用意しており、基礎からしっかり学びたい向けのレッスンや、月20回まで受けられる外国人レッスンコース(月額13,000円)など、英語漬けの環境を作り出せるプランもあります。
カランメソッドなど希望したい練習方法や、英語に関するお悩みなどもカウンセリングでお話いただけますので、まずは体験レッスンからぜひご活用くださいませ!
5-2.そのほか独学で役に立つスピーキング練習のノウハウもご紹介
また、当サイトでは英語学習でお困りの方向けに、役立つ勉強方法など一通りご紹介しております。
スピーキング関連では英語の正しい発音練習や、初心者向けのコミュニケーションのノウハウなども解説していますので、独学でもぜひご参考いただけますと幸いです。
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