パラフレージングで英会話スキルが上がる!|英語レベルに応じた練習方法まとめ

パラフレージングでの英語学習

パラフレージング(paraphrasing)は言い換えという意味で、英語学習の方法としては英文を別の表現・構文を使って再現するトレーニングで知られています。

聞いた英語の音声を自分で作った別の英語として発声するような練習になるため、ただ聞いた英語をリピートするだけのスピーキングトレーニングではなく、同じ意味で別の英語として置き換える表現力が鍛えられますね。

「英文から英文の置き換えは難しそう…」と感じるかもしれませんが、段階的に無理なくパラフレージングに取り組める手順をおさえておけば、確実にスピーキング能力が上がりますのでぜひ実践してみましょう。

1.パラフレージングの概要と学習目的

パラフレージングについて基本的な学習内容や、取り組むことで得られるメリット・スキルなどを最初にご紹介します。パラフレージングは通訳学校での練習で取り入れられているカリキュラムで、学習する価値はありますね!

1-1.パラフレージングは同じ意味で異なる単語・構文に言い換える

パラフレージングはスピーキング・発声の練習に加えて、英作文的なスキルも要します。例題となる英語の音声を聞いて、意味を変えずに同じ内容を保ったまま別の英語表現で言い換える練習です

Please let me know if I make any mistakes.(私がミスをしたら、指摘してくれませんか)
Please tell me when I make a mistake.(私がミスした時、指摘してくれませんか)

例えば、上の例文のように「when」を使って異なる表現にするのがパラフレージングのやり方になります。ネイティブの音声から内容を理解した上で、同じ表現を避けてアウトプットするトレーニングですね。

1-2.英語の表現パターン・ボキャブラリーが増える

パラフレージングを続けることで、同じ内容でも幅広い英語表現が身に付くためリスニングスキルや理解力のほか、語彙力・表現力のアップにつながります。

英語を聞く(リスニング)→内容を理解する(情報処理能力)→別の英語に置き換えする(語彙力)→スピーキングでアウトプットする(表現力)と、英会話で必要な能力を一通り鍛えることができるメリットがあります。TOEICなど資格的な勉強とは別で、実際に使える英語を学ぶ上ではパラフレージングはおすすめですね。

2.パラフレージングと関連した他のスピーキング練習法と比較

パラフレージングなどで英語学習をする人

ただ、パラフレージングは比較的難易度の高いスピーキング練習方法になるため「英語初心者で全然だから、まず英語の聞き取り・リスニングで挫折している…」と、課題感がある方は段階的な練習が必須ですね。

パラフレージング以外にも、英語のスピーキングスキルを鍛える練習方法が複数ありますので、自分に合ったカリキュラムから取り組むといいでしょう。

2-1.リスニングに課題があるならディクテーションから

英語のリスニング能力をまず優先的にアップさせたい場合には、ディクテーションがおすすめです。詳しくはディクテーションの方法・基本的な手順でも解説していますが、聞いた英語を正確にライティングする練習方法になります。

英語の聞き取り・書き取りをすることで以下のような学習効果がありますので、ネイティブの英語音声が全然分からないという場合にはぜひ試してみるといいでしょう。

  • リスニングに必要な集中力が身に付く
  • 繰り返すことで聞き取れないフレーズ・傾向が分かる
  • 聞き取りの弱点が明確になることから単語力・語彙力も身に付く

2-2.パラフレージングとシャドーイングの違いは?

スピーキング学習で特に有効活用されているシャドーイングもおすすめで、英語の表現力・言い換えが重視されるパラフレージングと比較して、シャドーイングは英語のリスニング力・スピーキング力を鍛えることがメインの目的となります。

聞いた英語の音声に対し、0.5秒ほど遅れて追いかけるように発声する練習方法で、聞き取ったネイティブの音声を真似して再現するのがポイントです。イントネーションやリズム・発音に不安がある方は、パラフレージングの前にシャドーイングから取り組むといいでしょう。

シャドーイングの正しいやり方・手順でご紹介しているほか、シャドーイングの独学で効果的な教材も取り上げていますので、参考記事からぜひお読みくださいませ。

シャドーイングで効果の出る教材まとめ!

2-3.リプロダクションとの比較や違いもチェック!

リプロダクションもパラフレージングと似たような練習方法で、聞いた英語を自分の英語で発声するトレーニングになります。

リプロダクションの方では、英語の言い換えより聞いた英語の理解・記憶を重視するイメージで、英語を英語のまま理解できるスキルや文全体の内容を理解・再現するような目的意識が強いですね。こちらもリプロダクションの学習方法にて、別途解説しております。

2-4.英語の置き換えメソッドについて(簡単な日本語への変換)

それと、言い換えに関連して日本語から日本語への置き換えメソッドもあり、こちらは英語初心者向けの対策となります。

対応する英語表現が思いつかない場合、簡単な日本語への置き換えによりシンプルな言い方ができます。例えば「今日の夕食をとても美味しくいただきました」と言いたい時、「delicious」以外にも「Today’s dinner is very good.」で置き換えが可能です。

知っている英単語が少なかったり、語彙力に自信のない方は置き換えメソッドを知ることで表現できる英語の幅が広がります。

英語の置き換えメソッドについて詳しくはこちら!

3.パラフレージングの練習手順・基本から応用まで

実際にパラフレージングで英語練習をする手順や、基本的な流れについて以下でまとめました。最初から英文全体で言い換えをするのが難しい場合、単語レベルから練習するといいでしょう。

3-1.まずは単語レベルからの言い換え

初心者向けでは、特定の単語だけ言い換えてみるパラフレージングだと難易度が低く学習しやすいですね。同義語や類義語での置き換え練習をすることで、語彙力を高められます。

【パラフレージングの単語言い換え例】

Don’t you have something bigger?(もっと大きな物はないでしょうか?)
→Don’t you have something larger?

I understand why he did that.(彼がなぜそうしたのか、分かっています)
→I see why he did that. / I get why he did that.

単語の言い換えでは、汎用性の高い基本動詞の活用も重要です。英会話でよく基本動詞一覧でも解説していますので、ご参考くださいませ。

3-2.フレーズ単位での言い換え

フレーズ単位でのパラフレージングも比較的学習しやすく、英会話でよく使う表現例から言い換えを試してみてはいかがでしょうか。

【パラフレージングのフレーズ言い換え例】

What do you think about it?(それについてどう思いますか?)
How do you feel about that?(それについてどう感じますか?)

Could you please talk slower?(もう少しゆっくり話していただけますか?)
→Could you speak more slowly?(もっとゆっくり話していただけますか?)

同義・または類義の内容で様々なフレーズを使い分けることで、幅広い英語表現を理解できるようになります。

3-3.構文ごと言い換えるレベルまで

さらに、同じような英文内容を維持したまま、構文ごと言い換えできるレベルまでなれば英会話でも実践・活用しやすくなるでしょう。

例えば、「I don’t understand your idea.(あなたの考えは理解できません)」という英文を聞いた場合、「You don’t make sense.(あなたは筋が通っていない)」や「Your idea is not so good.(あなたの考えは良くはない)」など、構文そのものを変えて同じような表現をします。

文章の構造や文型を変えても同じようなことが英語が言えるようになれば、同じ表現の繰り返しが避けられるようになり、ネイティブが使うようなフレーズを反射的に使えるでしょう。段階的にぜひ、チャレンジしてみてください。

▷参考:英語の構文・文法との違いなどを解説!

4.パラフレージングでスピーキング能力を上げるポイント

スピーキングのスクール学習イメージ

パラフレージングの基本的なやり方とあわせて、スピーキングスキルを上げるためのポイントやコツなどもご紹介いたします!

4-1.英語を日本語に変換せず英語のまま理解

パラフレージングでは英語の類義語・同意語を理解して言い換える練習が重要で、いちいち英語を日本語へ翻訳して、また英語へ表現すると本質的な意味が理解できないまま使ってしまうデメリットもあります。

英語から英語へ表現を広げるためには、日本語へ置き換えず英語のままで考えることに慣れるといいでしょう。パラフレージングでは英英辞典や類語辞典が役に立ちますので、英語を英語で説明しているような情報も参考になりますね。

4-2.サマライジングでの練習もおすすめ

パラフレージングでより幅広い英語表現を扱えるようになる上で、サマライジングの英語学習もおすすめです。サマライジングは長文の英語を要約する練習方法で、概略を英語で言うことが目的になります。

サマライジングも言い換えの一種で、英文全体を理解することとわかりやすく英語でまとめる練習になり、パラフレージングと一緒に練習を進めることでよりスピーキングスキルが上がるでしょう。

▷参考:英語学習で知っておくべきスピーキング対策まとめ

4-3.ネイティブとの実践的な英会話練習でも上達!

また、英会話練習では実際にネイティブと話してみる機会を増やすことも重要ですね。オンラインなどで気軽に利用できる英会話スクールでは、パラフレージングで学んだ英語が自然な表現になっているかどうか、確認の場でも有効活用できます。

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記事の監修者情報

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【松本兼頌(Matsumoto Kensho)】

カリフォルニア大学で語学とマーケティングを専攻。卒業後ハワイで広告営業を担当しました。余談ですが、ワイキキとカイルア担当だったので隠れスポットの話も得意です。

今までの海外経験を活かし、正しい英会話の習得方法を徹底解説。スピーキング ・発音・リスニングに関する記事を主に執筆しています。わからないことがあれば、お気軽に相談してください。