英語の第四文型・SVOOは「主語+動詞+目的語+目的語」の語順で、複数の目的語を使うのが特徴です。2つの目的語は間接目的語と直接目的語でそれぞれ分類されるなど、第四文型についていくつか知っておくべきことがあります。
などなど、基本的なことを確認しておけば自然に第四文型でライティング・スピーキングができるようになるでしょう!
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第四文型はS(主語)+V(動詞)+O(目的語1)+O(目的語2)の語順で、「give(あげる)」や「buy(買う)」などの動詞で利用します。まずは、第四文型の例文を見てみましょう。
I gave him a bandage.(私は彼に絆創膏をあげました)
この英文では主語が私(I)、動詞があげた(gave)、二つの目的語が彼(him)と絆創膏(a bandage)ですね。それぞれの目的語において、前の目的語が人で後の目的語が物になるケースが多く、「誰々に〜をする」とのフォーマットで訳せます。
第四文型の目的語では以下の通り、間接目的語と直接目的語で役割が異なります。
I bought my mother a carnation on Mother’s Day.(母の日に、母へ贈るカーネーションを買いました)
→間接目的語(〜へ)は「my mother」で、直接目的語(〜を)は「a carnation」です。
上の例文では、カーネーションが「買った(bought)」に対してメインの目的語になっており、「〜に・〜へ」と人の対象について、間接目的語が母親という扱いです。
また、「on Mother’s Day」は英語の文型で必須でない修飾語ですが、副詞・副詞句などを使った補足はよくしますので、実際の英会話・英文ではSVOO以外にM(Modifier:修飾語)が加わることが多いですね。
We asked him some questions.(私たちは彼に、いくつか質問をしました)
→間接目的語(〜へ)は「him」で、直接目的語(〜を)は「some questions」です。
こちらの例文も、「尋ねる(asked)」の動詞に対する直接的な目的語で「いくつかの質問」とあり、誰に質問?という間接的な補足で「彼に」と表現しています。
イメージとしては、動詞に対して一番に説明するべきこと(何を買う?何をあげる?など)が物などの直接目的語になり、補足的に誰にあげたか?との説明で間接目的語の扱いになる、といった感じですね。
間接目的語は人に関する名詞・または代名詞が基本になるため、必然的に「〜に・〜へ」と表現する目的格の代名詞が多くなります。
詳細は代名詞の基本・語形変化まとめで取り上げていますが以下表の通り、代名詞は一人称・二人称・三人称による違いや主格(主語)・所有格(〜のもの)・目的格(〜に)によって語形が変わります。
人称代名詞 | 主格 | 所有格 | 目的格 |
一人称 | I | my | me |
we | our | us | |
二人称 | you | your | you |
三人称 | he | his | him |
she | her | her | |
it | its | it | |
they | their | them |
I teach her English.(彼女に英語を教えます:「she」の目的格)
My friend cooked me dinner.(友達が私のために夕食を作りました:「I」の目的格)
第四文型の間接目的語では名詞、または代名詞の目的格が使われることも覚えておきましょう。
英語の第四文型は第三文型と関連性が高く、同じ意味で第四文型から第三文型の言い換えが可能です。
I teach her english.(第四文型)
→I teach English to her.(第三文型)
My friend cooked me dinner.(第四文型)
→My friend cooked dinner for me.(第三文型)
例文にて第四文型から第三文型へ言い返しましたが、ポイントは以下の通りです。
目的語を入れ替えて、間接目的語の人に関する名詞・代名詞は前置詞をつけて表現をします。そのため、第三文型になっても直接目的語の物に関する名詞はそのまま目的語扱いになりますが、人に関する間接目的語の名詞は副詞節(修飾語)となりますね。
第四文型から第三文型へ言い換える必要があるケースでは、直接目的語が「it」などの代名詞になる場合がありますね。
例えば、「私は彼女にそれを手渡しました」と英語で言う場合、第四文型だと「I handed her it.」ですが、直接目的語での代名詞はあまり自然でないため、第三文型で「I handed it to her.」との表現になることが一般的ですね。
ですので、第四文型に限らず他の文型・英語表現も知っておくことも重要です!
第四文型での英語表現ではある程度の傾向があり、使う動詞も大きく分けて2種類しかないですね。加えて、例外的な使い方をする「ask」も含めて、以下のような特徴や意味があります。
第四文型の動詞パターン | 見分け方 | 第三文型で使う前置詞 |
give型(give/handなど) | 相手が必要な動詞・動作 | to~ |
buy型(buy/cookなど) | 相手がいなくても成立する動詞・動作 | for~ |
ask型(ask) | ※askだけ例外 | of~ |
give型とbuy型の比較ポイントとしては、人に関する目的語が必須かどうかという点と、第三文型での言い換えで使う前置詞の違いがありますね。
give型の動詞は「give」や「hand」「teach」など何かを相手へ与える傾向があり、何かを買う・教えるだけでなく誰に対してするかという相手が必要な動作です。
I show you my dog.(あなたに私の犬を見せます)
→第三文型:I show my dog to you.
I sent her an email last night.(昨晩、彼女にメールを送りました)
→第三文型:I sent an email to her last night.
give型の動詞では第三文型にする際、前置詞のto + 相手(人に関する目的語)となります。前置詞toでは相手へあげる・送るといった方向・矢印的なイメージがあり、相手がいることが前提となる動作だと言えるでしょう。
一方でbuy型の動詞は「buy」や「cook」「find」などがあり、第三文型へ置き換える場合は前置詞のforを使います。forには「〜のために」とのニュアンスがありますね。
I want to buy my son a PlayStation 5.(息子にプレステ5を買ってあげたいです)
→第三文型:I want to buy a PlayStation 5 for my son.
I find her a lost cat.(彼女のために迷子になった猫を見つけます)
→第三文型:I find a lost cat for her.
buy型の動詞にはあげる・送るなど物が移動する要素がないため、必ずしも相手の目的語は必要ではありませんね。
第四文型の動詞はgive型・buy型の2種類がメインですが、一つ例外の動詞があり「ask」だけは第三文型の場合において前置詞ofが使われます。
May I ask you a question?(一つ質問をしてもよろしいでしょうか?)
→第三文型:May I ask a question of you?
日常英会話でも「May I ask a favor of you?」で、「あなたにお願いしてもいいですか?」など言う場面が多いフレーズがあります。前置詞ofには分離するイメージがあり、「a favor(好意)」や「a question(質問)」をあなたから分離する=いただくことはできます?という解釈で「of」が使われますね。
上記でも動詞について少し紹介しましたが、give型とbuy型それぞれの動詞について以下表でまとめました。この動詞一覧に「ask」が加わったのが、第四文型の頻出表現ですね。
give型とbuy型、さらにaskの動詞いずれも相手に対して何かしらの形で「与えている」ことが特徴ですので、以下の動詞については授与動詞とも呼ばれます。
動詞に関してこちらの一覧のほか、日常英会話で多用する基本動詞16選もおさえておくと、より英語表現の幅が広がるでしょう。
第四文型で使うgive型の動詞 | 日本語での意味 |
give | 〜を与える |
hand | 〜を手渡す |
send | 〜を送る |
pay | 〜を支払う |
read | 〜を読む |
teach | 〜を教える |
tell | 〜を伝える |
feed | 〜を食べさせる |
show | 〜を見せる |
第四文型で使うask型の動詞 | 日本語での意味 |
buy | 買う |
build | 建てる |
call | 呼ぶ |
cook | 料理をする |
find | 見つける |
get | 手に入れる |
order | 注文をする |
make | 作る |
prepare | 準備をする |
第四文型について一通りご説明しましたが、同じように相手へ与えたり伝える表現で厳密には第四文型とは異なる言い方もあります。
また、第四文型と似ている第五文型との比較も最後に確認しておきましょう。
第四文型のSVOOとは違い、「動詞 + 人に関する名詞 + with +物に関する名詞」で「〜に与える」との意味合いになる動詞もあります。
We provide everyone with the manual.(私たちは皆さんにマニュアルを提供いたします)
He presents me with a cheap watch.(彼は私に安物の時計をプレゼントします)
直接目的語に「with」をつけるフレーズで第四文型とは違う形ですが、基本的な使い方・意味は第四文型と同じですね。
また、与えるニュアンスとは逆の意味で「取り除く・奪う」などの表現では前置詞ofを使います。これは「ask」の第三文型と同様に分離のイメージから、何かと何か(人など)から離す表現ができます。
The medicine can relieve of my pain.(この薬で痛みを取り除けます)
「with」と「of」は対照的ですが、物の動き・方向性が違うだけで活用方法・語順は共通していますね。
それと、第四文型と関連性の高い第五文型ではSVOC(主語 + 動詞 + 目的語 + 補語)の語順で、目的語と補語はどちらも名詞・代名詞が来るため、パッと見では第四文型と似ています。
第五文型:I call the dog Maple.(私はその犬をメイプルと呼びます)
第四文型:I will call you a taxi.(あなたのためにタクシーを呼びますね)
動詞によっては「call」など、第四文型と第五文型の両方で使えるパターンもあるため、上の例文は少しややこしいですよね。
ただ、第四文型と第五文型の決定的な違いとして、第五文型では目的語 = 補語の関係が成立しています。その犬=メイプルは明確なので「I call the dog Maple」は第五文型と判断できる一方、あなた=タクシーと言えないため「I will call you a taxi」はあなた用・あなたのためにタクシーを呼びますね、と解釈できる第四文型ですね。
動詞の後に並ぶ二つの名詞がイコールになるかどうかで見分けができますので、第五文型の基本もチェックしておくといいでしょう。また、目的語か補語かの識別に関係して、第二文型と第三文型でも比較・見分けるポイントがあります。
英語の文型はそれぞれ比較・類似している点があり、参考記事から確認してみてはいかがでしょうか。
▼五つの文型について解説まとめ!▼
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