助動詞は「can」や「must」など様々な種類がありますが、動詞を助けるという意味・役割があります。
英語の文法について苦手意識がある方でも、助動詞の基礎について把握することで細かい表現も英語でできるようになります。こちらのページでは助動詞の使い方や、それぞれの助動詞の違いなど分かりやすく解説いたします。
また、英語の助動詞は10種類以上ありますが、日常的な英会話で使う上では最低限5種類の助動詞だけおさえておけば問題ないので、重要な助動詞について例文もご紹介いたします!
ページコンテンツ
そもそも助動詞がどういった品詞なのかという確認ですが、簡単に言うと動詞を助ける役割があります。
日本語での文章で例を挙げますと、「私は英語を話します」と伝えたい場合、単純に「話す」だけでなく、「話すことができる」とか「話さなければならない」のほか「話すだろう」など様々な表現ができますね。
「話す」という動詞に対して修飾したり、難しい言い方をすると事実ではなく推測としての表現で、助動詞が使われますね。
以下では現在形と過去形での英文ですが、実際に英語を話している(または話していた)と、断定されていますね。
I speak English.(私は英語を話します)
I spoke English.(私は英語を話しました)
時制については過去形の英語表現・基礎的な文法もご参考いただければと思いますが、助動詞を使っていない英文では事実について述べられています。
対して、助動詞を使った英文では様々な要素が加わります。
I can speak English.(私は英語を話せます:可能)
I must speak English.(私は英語を話さなければなりません:義務)
I will speak English.(私は英語を話すでしょう:未来の可能性)
I should speak English.(私は英語を話すはずだ:推測)
物事の事実とは別に、実現する可能性や義務などを話す場合には助動詞が使えますね。そのため、私は英語を「話せる」かもしれなく、「話すだろう」との推測も表現できますが、「実際に」話しているかどうかは不明との考え方ができます。
助動詞の定義や役割など、少々分かりづらい点もあるかと思いますが、ざっくり言うと『助動詞は普通の動詞の意味を少し変える働きがある』とのイメージで覚えておけばとりあえずOKですね。
助動詞には様々な種類があり、それぞれの意味について以下表でまとめました。ニュアンスの度合いによって助動詞を使い分けるので、それぞれのイメージについて掴んでおくといいですね。
助動詞 | 主要の意味 | ニュアンスの程度 | その他の意味 |
can | 〜できる | 潜在的可能性 | 〜してもいい/〜かもしれない |
could | 〜できた(過去形) | canの過去形 | 〜してもいい/〜かもしれない |
may | 〜だろう・かもしれない | 推量・推測 | 〜でありますように |
might | 〜かもしれない(過去形) | mayの過去形 | 〜でありますように |
will | 〜しよう・するだろう | 意志・推測 | 〜してくれませんか |
would | 〜でしょう | より丁寧な意志 | 〜していただけますか |
must | 〜しなければならない | 強い義務 | 〜に違いない |
have to | 〜しなければならない | 義務 | |
should | 〜するべきです | 義務・提案 | 〜するはずだ |
had better | 〜した方がよい | 忠告に近い提案 | |
need | 〜する必要がある | 必要性 | |
shall | 〜します/しましょうか | 未来 | |
ought to | 〜するべきです | 命令に近い提案 | 〜のはずです |
use to | よく〜していた | 過去の習慣 |
過去形の変化含めて10種類以上の助動詞がありますが、特に覚えておくべき助動詞は赤字の5種類に絞られますので、一つずつ以下で解説しています。
また、助動詞ごとの違いだけでなく、一つの助動詞にも複数のニュアンスがあるので混乱してしまうかもしれませんが、重要な5種類の助動詞イメージをまずおさえておきましょう。
助動詞の意味について確認する前に、英語の助動詞について文法的なルールも確認しておくといいでしょう。三人称単数などの変化がない分、シンプルにはなっております。
▷関連記事:英会話で必要な文法を一通り解説!
英文の並びは「主語 + 助動詞 + 動詞」になりますが、助動詞の後にくる動詞は必ず原形になります。
I must study today. (今日は勉強をするべきだ)
She may like cats. (彼女は猫が好きかもしれない)
そのため、通常の英文で「She likes cats.」と三人称単数の「s」がつくパターンでも、助動詞の場合には「s」がつかず動詞原形で表現しますので注意しましょう。また、英語の基本的な文型(五文型)も復習してみるといいですね。
※三人称単数や動詞の変化など今ひとつ分からない方は、三人称単数の解説ページもご参考くださいませ!
それと、複数の助動詞を並べて使うことができないルールもあり、例として以下の英文は文法として間違っております。
She may can solve this problem. (彼女はその問題を解決できるかもしれない、と言いたい)
「できる」という可能性と「かもしれない」の推量を同時に表現したい時に、「can」と「may」をセットで使いたいところですが、文法上NGなので以下のような言い換えが必要ですね。
She may be able to solve this problem.
→できるという意味を「be able to」で置き換え
助動詞の後は動詞原形が来ますので、be動詞だと「be」になりますね。助動詞のルールは単純ですが、原形や英文の言い換えなども意識すると、より英語表現がスムーズになりますね!
また、実際に助動詞で英文を作る際には基本的な語順もチェックしておきましょう。
繰り返しになりますが、基本的な肯定文での並びでは「主語 + 助動詞 + 動詞の原形」とのルールですね。
I should go home.(私は家に行くべきだ)
このような助動詞について、否定形や疑問形での作り方は以下の通りです。
▷参考:英語の基本的な構文・学習方法
助動詞の否定文では、助動詞の後ろに「not」をつける語順になります。
I shouldn’t go home. (私は家に行くべきではない)
You can’t understand it. (あなたはそれを理解できない)
それぞれ「should not」や「cannot」とも言えますが、多くの場合では短縮形で表現されますね。
また、よくある間違いでは「I don’t should go home」と、一般動詞やbe動詞の否定形で使う「don’t」や「doesn’t」と組み合わせてしまうパターンがあります。
詳細は英語での否定形を作る方法でも解説しておりますが、「do」や「does」も助動詞であるため、「助動詞は続けて使うことができない」ルールより「don’t can」などの表現は不適切になりますね。
また、助動詞を使った疑問文では「助動詞 + 主語 +動詞の原形」と語順が逆になりますね。
Should I go home? (私は家に行くべきでしょうか?)
Can you understand it? (あなたはそれを理解できますか?)
それと、疑問文でも助動詞の複数利用はNGで、例えば「Will can you~」とは「Will you can~」などの語順は不自然ですね。「Will you be able to~」などの言い換えが必要なことについて、参考までに覚えておくといいでしょう。
疑問形についてはよく使う疑問詞(5W1H)の解説ページのほか、以下の関連記事もお読みくださいませ。
以下では、特に重要な助動詞5種類について個別で解説いたしますが、まずは「can」の意味や使い方についてご紹介します。
「can」には「潜在的可能性」というコアのイメージを持っています。ネイティブの感覚にはこのイメージが根底にあります。このイメージをとらえながら5つの意味・使い方を理解していってください。
単純に「できる・できない」という意味で使われるのが一般的。全てその人・物の能力を表す言葉です。「できる・できない」の潜在的な可能性を秘めています。
この表現は「できる」という言葉を少し応用した表現です。「あなたは~することができますよ」「私は~することができますか?」、つまり「許可」となるわけです。
相手に「できる・できない」の可能性を聞いている。つまり、「〜してもらえませんか?」といった依頼表現となります。
これこそまさに「潜在的な可能性」ですね。これはCanの中でもかなりネイティブライクな使い方です。ぜひ理解して使えるようにしてくださいね!
イメージは「可能性の低い可能性」。たぶんそうだろうとの推測だけ違うかもしれない、確証は持てない。という曖昧さが「may」にはあります。可能性でいうと50%程度くらいの認識で良いかと思います。
「may」の基本的な意味で、確信のない推測を表現できますね。
疑問文の場合は、敬意を持って許可を得るとき。肯定文の場合は、公的な場所でお客さんなどに丁寧な表現で許可を与えます。否定文の場合では、公共の場所での注意書きのような使われ方をします。
ここでのコアイメージとの関係は、「可能性は低いとは思いますが、~してもよいでしょうか?」のように少しへりくだったニュアンスがでます。
May 主語 動詞の原形.という疑問文のような形で使います。未来の事は誰もわからない…しかし期待をこめて祈願を「叶いますように!」と表す表現です。
willの本質は「意志」や「精神力」がコアのイメージになります。
中学では未来形を作る助動詞、なんて習ったりもします。しかし時々参考書などでも、willの本来の意味は未来形ではない!と書かれているものもあります。
未来形でも出てくる助動詞、will。自分の意思や精神力を表します。「よし~しよう!」という感じですね。
Canと同じく「依頼」として使える表現です。Willでは相手の「意志」を確認している。「~してくれる意志はありますか?」という感覚でしょうか。
ここでのポイントはmayの「推量」の確率よりも高い確率だということで「〜だろう」と表現していますね。
高い傾向から派生して法則性を表す「will」の表現。しかしかなり上級者レベルの表現で、何かを諭す場合に使う傾向にあります。日常会話では頻度はそこまで高くありません。
「must」は「~しなければならない」「~ちがいない」のような非常に強い圧力を表す表現です。
主観的な意味合いで使われることがおおく、実際の会話で使うときは「絶対」という感覚でネイティブは使います。
▷助動詞・mustの意味は「〜するべき」だけでない!【解説ページ】
「絶対に~する」義務などを表す強い言葉。なかなか会話でも使いません。(個人差があります・・)使うときは相当な決断です。また、否定形では「〜してはいけない」と強い禁止を意味しますね。
主観的ではあるが、これは~に違いない!という表現ができます。強い確信をもってこの表現は使われます。
どちらかというとお節介?かなりぐいぐいと圧力をかけた表現となっていますね。多用すると嫌がられることもあるので、場面を見極めて使い分けてください。
それと、「must」と同じく強い意味での義務を表現できる「have to」もあります。詳しくはhave toの意味・使い方でご紹介していますが、「〜しなければならない」という意味で使えることが多いですね。
ただ、英語文法の観点から解釈すると、「have to」は「意味的」に助動詞で分類されますが、「文法的」に言うと一般動詞に該当します。そのため、否定形などの変化でも「don’t have to」など、一般動詞と同じルールになります。
ですが「have to」は「must」のほか、似たような意味である「should」と使い分けることで、よりネイティブに近い自然な英語表現ができるようになりますので、他の助動詞との比較も大事ですね!
▷have toとmust・shouldの違いについて詳しくはこちら!
「must」よりは弱い表現で確信を得ているニュアンスの「should」ですが、日常会話では非常に使い勝手の良い言葉です。
「義務」として使うこともできますし、「提案」としても使うことができます。使い分けは文脈や言い方・感情でかわってきます。かならず声にだして、実際の会話で使ってみてください。
また、「should」でも「〜するはずだ」という推測・推量も表現できます。これも日常英会話で使う場面が多いので、フレーズを覚えておくといいでしょう。
5つの助動詞の使い方を中心に解説しましたが、助動詞にはそれぞれ多彩なニュアンスを表現するために、とても大事な文法です。ネイティブの感覚をしっかりと理解すれば、英会話でも必ず役に立ちます。
誰もが中学で学習していることなので、全く難しくありません。すでに知っている知識に少しネイティブの感覚を追加してあげるだけで表現の幅が広がりますので、以下の関連記事もご参考にしながら取り入れてみましょう!
Aloha English英会話の専門家が
英語学習のお悩みや目標をヒアリングし、
あなたにあった学習法をご提案します。
担当者がじっくり日本語でお話をお伺いします。
英語で話すことが苦手な方はぜひご相談ください。
英語の聞き取りに関するお悩みもご相談できます。
英会話力を上げるための方法についてもご相談できます。
Aloha Englishの無料カウンセリングは
オンラインでのお打ち合わせとなります。
3ステップで簡単にお受けできます。
まずはご予約をお願いします。
お客様の都合に合わせて、カウンセリングの日時をお選びいただけます。
予約後、担当者から送られるリンクで
Skypeに接続します。
Aloha Englishの日本人講師に、あなたの目標や学習スタイルに合わせた相談ができます。
60秒で完了する簡単なステップで、
無料カウンセリングの予約が可能です。
コメントを投稿するにはログインしてください。