基本動詞のWantは、「欲しい」や「〜をしたい」で覚えている方も多いのではないでしょうか。実際、欲しいなどの意味も正しいですがWantはコアイメージを理解できることで、より幅広い使い方ができます。
コアイメージである「足りないものを補う」意味を知ると、相手への依頼・提案や丁寧な表現などもWantでできるようになります。中学英語で習うような簡単な動詞ですが、実はWantは日常会話・ビジネス英語でかなり活用できます。
など、大事なポイントを一通り解説します。Wantについてより詳しく知りたい方は、ぜひお読みください!
ページコンテンツ
はじめに、Wantに関する文法的な基本情報から説明します。こちらのページでは動詞での活用を中心に解説しますが、名詞の用法もあります。
Wantは中学の英語で習うような基本的な単語で、「〜が欲しい・〜がしたい」がよくある用法です。
上記の例文のように、欲しいものやしたいことをWantで表現できます。
これでも正しい使い方ですが、より日常会話で役立つ表現をマスターするためには、Wantのコアイメージから派生する用法を知っておくといいでしょう。詳しくは以下で説明します。
Wantの語形変化・時制に応じた動詞の活用について以下でまとめました。不規則でなく、過去形と過去分詞にedをつけるよくある変化なので分かりやすいかと思います。
動詞としての活用シーンが多いですが、Wantには以下例文のように名詞で使うこともあります。
名詞にすると欲や欠乏・不足などを意味します。あまり聞き慣れないかもしれませんが、以下でも説明している「足りないものを補う」コアイメージが分かれば、関連性があるものだと認識できるでしょう。
Wantの発音自体はそれほど難しくありませんが、よくあるお悩みとして「Won’t」との聞き取りで区別がつかないことが挙げられます。
〜が欲しい・したいという意味と比べて、Won’tは〜をしないつもりと全く逆の伝わり方をします。そのため、「I want another beer.」と相手が言っても「I won’tで、もしかしてビールが欲しくないのかな…?」と勘違いをしてしまうかも。
WantとWon’tの発音もほぼ同じで、
といった違いはありますが、リスニングで苦戦する場合には文脈で判断するほか文法的な判別もできます。後ろに動詞が来るとWon’tで否定していることが分かり、名詞やto不定詞の場合には〜したい表現であることが理解できます。
Wantのコアイメージは、ただ〜が欲しいだけでなく足りないものを補うニュアンスが的確です。
コアのイメージは「強い欲求、または足りないものを補いたい」表現ができます。
あまり英語が得意でない人でも、Wantの単語を知っている方はほとんどなのではないでしょうか? こんな簡単な英単語でも、ネイティブたちが話す日常会話で高確率で使われています。これをマスターすれば、必ず英会話の上達に役に立つはずです。
ネイティブはこのWantを強い欲求または足りないものを補いたい、という感覚で使っています。以下の通り、このコアイメージから知っておきたい7つのこと・用法を記述しています。
それぞれこのコアのイメージをしっかり意識して読み進めると、より頭に入りやすくなるでしょう。
Wantという基本動詞では、欲しいや〜したいという意味がある背景として、足りていない・不足している状況がイメージできます。
など、足りていないことでの派生が柔軟にされます。自分のしたいことだけでなく、相手がしたいこと・するべきこと・お願いすることなど、依頼表現でもWantが使えるので、ぜひ覚えておきましょう。
以下では、Wantの意味や用法で重要なポイントを7つにまとめました。日常会話でもすぐ応用できるフレーズが多いので、参考にしてみてください。
まずは、一番ポピュラーな意味の「欲しい」があります。
人の単純欲求を表す言葉です。あれが欲しい、これが欲しいは全てWantで表現できますね。ネイティブは何かが欲しい時や、手に入れたいという気持ちで使っています。
*このWantを使うときに、少し注意があります。それは単純な欲求を表すため、やや少し子供っぽく聞こえることがあるかもしれません。
欲求を素直にぶつけている感じなので、大人な言い方をする場合には少しそぐわない場合もあります。その場合、以下で説明している「would like to」の丁寧な表現がおすすめです。
単純欲求のWantに関連するイディオムで、以下のような表現ができます。ただ欲しいだけでなく、本当に欲しい! といった強調のニュアンスを加えられます。
食事におけるバイキングは和製英語なので、ネイティブに伝えるにはAll you want(またはAll you can eat)などの表現が使えます。
〜が欲しいという基本の意味から派生して、「〜をください」とお店で注文するような感じでWantを使えます。
レストランで注文するときにも使えるWantは、文末に「please」をつけてあげるとより丁寧な言い方になります。
Wantは「~が必要だ」といった使い方もできます。
「欲している」つまり「必要だ」とも解釈することができます。これはややくだけた表現なので、日常会話で使われます。動名詞のingとセットで使うこともあります。
ただ、口語的な表現なので「〜したい」と動詞とWantを組み合わせるには、以下で説明しているWant to~が優先されます。
Want to do / Wanna doで〜したいと表現できます。
一般的にはWant toとして使うことも多いですが、ネイティブの人たちは「wanna」と省略して使うことも多くあります。
例文チェック
WantとWant toを混同して、「I want visit Kyoto.」とたまに間違った使い方をする人もいます。例外もありますが、基本的には動詞と同士が連続することは文法上誤りなので、〜することと表現したい場合にはto不定詞による名詞的用法を使います。
同じような事柄でも、〜が欲しいと〜がしたいの表現でtoを入れるかどうかが変わります。関連記事で、to不定詞の基本と使い方を解説しています。
ネイティブはよく、Want toを短縮・省略して「Wanna」と言うことが多いです。Want to=Wannaで、〜をしたいことを仲の良い友達や家族を相手に表現できます。
注意点して、上の例文のようにWannaを使う主語は自分が基本で、Wants to〜と三人称になるHeやSheにはWannaが不適切となります。
私・自分が口語で〜をしたいと言う場合であれば、Wannaはネイティブのように使えます。日常会話でも多用できるので、ぜひ活用してみましょう。
〜をして欲しい・〜が足りないWantのコアイメージから、依頼・提案表現の用法もあります。
日常会話でよく使うのが、「Do you want to~?」です。
直訳をすると「〜をしたいですか?」になりますが、カジュアルなシーンで何かしてもらいことがある時に「〜をしてくれる?」といったニュアンスで伝わります。
などの例文のように、相手へのお願いで表現できます。より丁寧な伝え方をしたい場合にはCan yoo~?・Could you~?などの表現が使えるでしょう。
誰かに何かを頼む時に使えるフレーズで、「Want 人 to do (人に~して欲しい)」も使えます。
少し難しい表現ですが、これもしっかりと使えるようになると英会話で便利です。形を頭では理解することはできても、口に出すと意外と難しい表現です。
また、上記のDo you want to~?との応用で、「Do you want me to~?」と自分(me)を入れる場合には相手に〜をしましょうか? といった提案ができ明日。
これもカジュアルな表現で、「Do you want me to take a picture?(私が写真撮りましょうか?)」といった具合で率先して何か自分がしたい時に提案できるでしょう。
参考程度の表現ですが、Do you want me to~?と提案をするときにネイティブはDoを省略して「You want me to~?」と言うこともあります。
「You want me to come over?」の例文では直訳すると「あなたは私にそちらへ来て欲しいですよね?」みたいな感じで、もしかしたら日本語でもこんな回りくどい言い方で提案する人もいるかもしれません。
「私がそちらへ行きましょうか?」が自然な意訳ですが、Doを省略した疑問文でない形でも相手への提案ができます。
Wantに関する注意点について、上記で少し触れましたが「〜したい!」といった意志をぶつけている感じで、あまり大人な表現とは言えません。
そこで、ビジネスシーンでも使える英語表現の置き換えも知っておくといいでしょう。
Want toを丁寧な表現をするフレーズでは、Would like to do~が有名です。中学英語でも習った覚えがある人はいるのでは?
ただ、この表現も知識としては知っていてもいざ口に出して発音すると難しいです。「would」を発音する際に「w」は口を尖らして、タコのような口の形にして「ウッドゥ」発音するように練習しましょう。
wantは日常で非常によく使われる英単語です。しかし使い方を間違えると幼稚な表現にもなるので、少し注意が必要。
言わば、Wantは「生々しすぎるギラギラ感」を出してしまうことがあるので、使うときは下記のように工夫してみてください。
・I want that apple.(あのリンゴが欲しい!!)
に対して
・I want to have that apple.(あのりんごが欲しいです)
とWant toに置き換えることで、意味は同じでも「強い欲求」が少し柔らかくなります。さらに、
・I would like to have that apple.(あのりんごを頂きたいです)
丁寧なwould like toに置き換えると、より落ち着いた表現ができますね。こうするとさらに「生々しすぎるギラギラ感」が打ち消されます。
まとめると、丁寧なニュアンスの度合いではWould like to>Want to>Wantという序列になります。WantとWant toでも伝わり方が多少異なり、多用は避けた方が良いでしょう。
また、丁寧な表現の一つとして「You may want to~」で「〜するのはどうでしょう?」と言えます。
You want to~でも相手への助言で通じるフレーズで、助動詞のShouldと似たような表現です。ただ、「You want to know about business manners.(ビジネスマナーについて、あなたは知った方が良いよ)」と、カジュアルな伝わり方になってしまいます。
そこで、「You may want to know about business manners.(ビジネスマナーについて知っておくのはどうでしょう?)」と、mayを入れることでビジネスシーンでも自然な表現ができます。
Wantを使った否定形では、一般的な動詞の否定表現ルールと同様に、I don’t want(to)~と、wantの前にdon’tを入れます。
相手への助言・提案になる「You want to~」を否定形にすると、以下例文のように「〜をしない方が良い」と相手に伝わります。
類似する表現でhave to(don’t have to)もあり、ニュアンスに応じて使い分けるとより英語表現に自信がつくでしょう。
WantやWant toの表現・意味について一通り解説しましたが、〜が欲しい・したいニュアンスに関して似ている動詞もあります。
Hopeも願望などを伝える時に「〜をしたい」と表現できる動詞ですが、より叶う可能性が高く実現への意志が強い場合に使います。
強い意志をもって実現したいことや、100%なるかどうかは分からないけど充分な可能性がある事柄に関して、Hopeで伝えられます。
一方でWishも願いや〜したいといった意味もありますが、Hopeと比較して実現性・現実性は低いとされます。
いわゆる英語の仮定法の一つとして活用されるもので、「宝くじ1等当たればなあ」くらいの可能性が低い内容などでWishが使われます。
〜をしたい意志について、少し曖昧に・遠回しに表現できるイディオムで「I feel like~」があります。
何気なくつぶやいたり、本当に実行する気はあまりないけどなんとなくしたい気分の時に使う表現です。
このlikeは〜が好きを意味する動詞ではなく、〜のようだと示す前置詞の役割があります。似たような使い方でLook like(〜のようだ)もありますね。
NeedもWantと似たようなイメージはありますが、必要であると訳されるようにただ欲しい・したいだけでなくしなければならない・必須である状況が読み取れます。
必要性を感じるような場合には、Needを使って差し迫っている背景を表現できるでしょう。このように、同じような〜したい・欲しいでも、異なるニュアンスを使い分けられると自然な英語表現が身につきます。
Wantのコアイメージである「足りないものを補う」意味から派生する用法を一通り知っておくことで、〜をしたい単純な表現だけでなく相手への提案や要望・丁寧な打診など幅広い言い方ができます。
今回解説したWantはいわゆる基本動詞の一つで、英会話における大事な英単語です。単純な動詞ですが、多くの意味や用法があるので理解しておくと英語表現が楽になります。
ほかにも、Wantと同じく大事な基本動詞がありますので以下のリンクからご参考ください。難しい英単語を覚えなくても、最重要な動詞を使いこなせば英語を話せるようになれます!
コメントを投稿するにはログインしてください。