COMEの意味は「来る」。しかしネイティブは「来る」以外の意味で会話で使っていることも多いですね。ネイティブが使っているように、COMEを会話で使いこなしたいという方もいるでしょう。
実際のところ、COMEには「来る」を含めて4つの意味があります。一見違うような意味に見えるこれら4つの意味。しかし全ては共通点があります。
ネイティブはCOMEの意味を文法に当てはめて使っているのではありません。共通するCOMEのコアイメージを的確につかんでいるのです。このコアのイメージがネイティブが持つ感覚です。
この記事を読んでいる皆さんでも簡単にネイティブの感覚を身に付けることは可能です。今まで覚えた熟語やイディオム、何でこんな意味になるのだろう、と思ったことはありませんか。ネイティブの感覚をつかめば、そんな疑問も解消されるはずです。
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1.COMEの意味
1-1.COMEの主な4つの意味
COMEと聞くと「来る」という意味が思い浮かぶかと思います。ネイティブは会話で「来る」以外にも違うニュアンスで使います。主に4つの基本的な意味があります。
COMEの意味
- 来る
- 到達する
- 出現する
- (ある状態に)なる
1-2.COMEに関連する熟語・イディオム【18選】
COMEは簡単な動詞であるため、様々な単語と連結して熟語・イディオムとして使われます。COMEの熟語・イディオムはあげるとキリがないので、ここでは良く使う18つの熟語・イディオムをご紹介します。
熟語・イディオム | 意味 | |
1 | come across |
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2 | come along |
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3 | come back |
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4 | come by |
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5 | come down |
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6 | come from |
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7 | come in |
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8 | come off |
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9 | come on |
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10 | come out |
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11 | come over |
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12 | come to |
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13 | come up |
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14 | come up with |
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15 | dreams come true |
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16 | easy come easy go |
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17 | how come |
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18 | when it comes to |
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ネイティブが頻繁に会話で使うHow comeという表現を聞いたことはありますか?別の記事で詳しく解説しているので、ぜひこちらも参考にしてください。
参考:How come?の正しい意味と使い方|英会話で役に立つフレーズで学習!
参考:『How come』と『Why』の微妙な違いと正しい使い分け|ネイティブの例文で分かりやすく解説!
2.ネイティブの感覚をつかめば会話で自由自在
英会話を上達せるためのコツは、中学で習った知識をフル活用すること。例え簡単な英単語COMEでも日常会話では頻出します。このような簡単な英単語、特に動詞を基本動詞と呼びます。
基本動詞は意味や用法を覚えるだけでは、ネイティブのように会話で上手に使いこなすことはできません。基本動詞のコアとなるイメージが存在します。視覚的にイメージを掴むことがとても大切です。
その他の基本動詞は「英会話に役立つ英単語の覚え方|コツは身近な言葉から攻略する」で詳しく解説しいます。こちらもぜひ参考にしてください。
▷よく読まれている記事:I don’t mindとI don’t careの意味・使い方の違い
2-1.COMEのイメージは「中心に近づいてくる 」感覚
「離れている場所から(話題)中心に近づいてくる 」感覚
日本語の「来る」または「やってくる」と同じ意味で使われます。離れている場所から中心に、このイメージがとても大事です。このイメージを持ちながら、他のCOMEの使い方や意味を理解していってください。
例文でチェック
- Can you come to my office?
「私のオフィスに来れますか?」 - I came back home at 9 yesterday.
「昨日私は家に9時に帰って来ました(帰宅しました)」
Aloha式チェックポイント
例文1では話題の中心が”my office”です。話している相手のいる場所から自分の元に来るようにと伝えています。
例文2では話題の中心は”home”です。外から家に帰って来たことを伝えています。
2-2.COMEの反対語GOの感覚も身に付けると理解しやすい
COMEのイメージは「離れている場所から中心」と解説しました。その反対の意味で使われる対義語がGOです。GOは「中心から離れているイメージ」です。
これは日本語の「来る」と「行く」の関係と一緒です。「来る」は遠くから近くにやってくるという意味。それに対して、「行く」は今いる場所から離れていく意味があります。英語のCOMEとGOの関係と同じですね。
GOとCOMEの関係を意識しながら、この先の記事を読み進めていただけるとさらに理解が深まるはずです。併せて覚えてくださいね。
参考:『GO』の8つの使い方、英会話の初心者でもたった1日あれば使える
参考:『Go』と『Come』の違いをたった1つのイメージですっきり解決
3.ネイティブの感覚でCOME4つの意味と使い方を身に付ける
「離れている場所から中心」というネイティブの感覚をしっかりとイメージしてください。イメージをした上で、もう一度COMEの主な意味を見ていきます。
- 来る
- 到着する
- 現れる、浮かぶ、浮上する
- (ある状態に)なる
では詳しく解説します。また、以下の内容では、品詞など文法的な要素もありますので英会話で使う英文法まとめページもご参考ください。
3-1.一番簡単でポピュラーな意味の「来る」
COMEの基本はこれだ!「来る+前置詞」
では「COME」のイメージを捉えたところで、意味・表現を抑えていきましょう。
中学で習う意味で多くの方も知っているのではないでしょうか。Comeを使う際、単語の後ろに方向を表す前置詞を入れて使います。ここでは「to」と「from」の2つの前置詞の組み合わせを見ていきます。「~から」「~へ」のニュアンスを使えるようになります。
To 〜「〜へ向かって」
- I will come to your house.
「あなたの家へ向かいます」 - Are you going to come to the party?
「パーティーに来ますか?」 - She came to my house and stayed for a month.
「彼女はうちに来て、1ヶ月滞在した」
From 〜「〜から来る」
- I came from Tokyo station.
「東京駅から来ました」 - I just came back here from my office.
「ちょうど事務所から帰ってきたところです。」 - Where do you come from?
「どちら出身ですか?(あなたはどこから来ましたか?)」
Come+To不定詞=〜しに来る
To不定詞覚えていますか?To+動詞の原型。COMEと合わせて使うと「〜しに来る」という意味になります。To不定詞の基本は「to不定詞の3用法はネイティブの感覚を知れば見分ける必要はない」で詳しく解説しています。
例文でチェック
- I came to see you.
「君に会いに来たんだ」 - John came here to get his book.
「ジョンは本を取りにここに来ました」 - He Kindly came to meet me at the station.
「彼は親切にも駅まで愛に来てくれた」
3-2.到達する
「〜到達する」「〜を歩む」 COME+名詞またはCOME to 名詞
物事の進捗状況を表現することができます。「達する・歩む」も長い長い道のりから、ついに目指していた場所(話題の中心)に近づくイメージです。文の終わりに歩んで来た道のりを付け加えるとさらに伝わりやすい文になります。
これもしっかり例文で確認しましょう。
COME + 名詞(≒TRAVEL)
- We’ve come 50 miles this afternoon.
「私たちは午後50マイルもの道のり歩んだ」 - The company has come a long way in the last 5 years.
「その会社はこの5年間で長い道のりを歩んで来た」
COME to 名詞(≒REACH)
- The bill comes to $1000.
「お勘定1000ドルに達した」 - The movie finally came to the climax.
「その映画はやっとクライマックスを迎えた」 - The agreement came after several hours of negotiations.
「数時間の交渉の末、ついに合意に達した」
3-3.現れる、浮かぶ、浮上する
こちらの意味もCOMEのイメージを応用するとわかりやすくなるはずです。今ここにいなかった人が現れる、今までなかったアイディアが思い浮かぶ、今までなかった問題や事柄が浮上する。どれも「離れている場所から中心」というネイティブの感覚が宿っています。
現れる
- a woman came from behind the curtain.
「カーテンの後ろから女性が現れた」 - A spicy taste came to my mouth.
「辛い味が私の口の中に広がった」
浮かぶ
- A good idea came to me.
「良いアイディアが浮かんできた」 - A bad image came to her suddenly.
「突然彼女に悪いイメージが浮かんだ」
浮上する
- A problem suddenly came up.
「問題が急に浮上した」 - Fish came up to the surface.
「魚が水面に浮上した」
3-4.(ある状態に)なる
3章でご紹介した不定詞の「〜しに来る」とは使い方が異なります。3章の使い方とは別物だと思って使い分けてください。
この時のtoの後ろに来る動詞は認識、精神状態、態度、状態を表す動詞が来るのが一般的で「〜になる。」という意味で使われます。Know, Understand, Believe, Loveなどの動詞がよく使われます。
例文でチェック
- I came to know her in Tokyo.
「私は彼女と東京で知り合った」 - Finally, I came to understand what he was going to say.
「やっと彼が何を言おうとしたか理解した」 - He came to believe God after the car accident.
「彼は車の事故以来、神を信じるようになった」 - I came to love him after he gave me a present on Christmas day.
「彼がクリスマスの日にプレゼントをくれたので、私は彼のことが好きになった」
Aloha式チェックポイント
これらの例文もイメージは変わらず「離れている場所から(話題)中心に近づいてくる 」です。だんだんと「知るようになる」「理解できてくる」のように、最初は知らなかった状態から知っている状態に変わってきています。
4.COMEを英会話で応用してみよう!
COMEの主な意味を4つ、会話で良く使われる18の熟語・イディオムをご紹介しました。これらを全て暗記するのはなかなか難しいですよね?ネイティブの感覚であるコアのイメージをつかめば、暗記をせずともCOMEの意味をマスターできるはず。
COMEには「離れている場所から中心」にというコアイメージがありました。このイメージがわかると、イディオムや熟語の構成が見えてきます。
英単語をむやみに暗記するのではなく、簡単で誰もが知っている単語を使いこなす。知っている言葉の知識を深める。これが英会話を上達させる極意です。大切なことはたくさん知識を蓄えることよりも、実際の会話で使える単語を増やすこと。
ここでは基本動詞の1つである「COMEにある4つの意味」をご紹介しました。他にもある基本動詞。理解を深めて実際の会話でぜひ役に立ててくださいね!